やつがれ君はツンデレ。 ページ2
『あ』
「!」
廊下でばったり逢ったのは、やつがれ君。何だか少し気不味い。
「…」
そのまま通り過ぎられた。凪ちゃん悲しいお!
…御免巫山戯ました。
あるぇ?でも、前済まなかった、って云ってくれたし…別に避ける意味は無いんじゃ…。
と私が悶々としていると、不意に後ろからひっぱられた。
『ん?…え⁉』
引っ張っていたのはやつがれ君。あれ先刻通り過ぎた筈じゃ⁉
「そ、その……」
『え?』
モゴモゴしているやつがれ君。だが私の服の裾は離さない。何この可愛い生き物。
「こ、この前は…済まなかった」
『グハッ』
「⁉」
俯き、頬を赤らめ乍ら云ったやつがれ君。私に千のダメージ!
…まぁ、茶番は終わりにして。
え?待って可愛い過ぎじゃない?こんな可愛かったっけやつがれ君。いや元から最高だったけどもうそれに可愛さが加わって更に最高になったと云うか((
『いいいいや全然!大丈夫大丈夫!あれぐらい平気!ほら怪我だって、もう治…』
「……」
未だ治ってませんでした済みません。
私の手首には、やつがれ君が羅生門で締めた痣がまだ残っている。
「……何か、欲しい物はあるか」
『え?いや、全然?』
「…ならば、行きたい処など」
『休暇取れない』
「したい事は…」
『特にないかなぁ』
そう答えると、突然下を向き、プルプルと震えるやつがれ君。
「ならば一体、
『取り敢えず突然のキャラ崩壊はしなくていいかなッ⁉』
不機嫌そうなやつがれ君。
…あれ、待ってこれ私詫びを云われてるんだよね?何でこんな気不味い雰囲気なの?
「……ならば、何でも云う事を聞いてやる」
『え?』
「その代わり一つだけだぞ」
え、え〜…うーんと、じゃあ…。
『あ、友達になってよ!』
「…は?」
『否、本当はこういう風に成るもんじゃないんだけど、何かやつがれ君、私の事苦手でしょ?』
ねぇ?と云い乍ら顔を覗くと、ザザッと退がる。私何もしてないよ。
「し、仕方ない…」
『え?』
「と、友達になってやろう」
そっぽを向き乍ら云ったやつがれ君。ツンデレか!
『うん、宜しくやつがれ君!』
「…
『うんうん、判ってるよやつがれ君!』
「(駄目だこいつ)」
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白夜の世界 - 2次元大好き野郎さん» コメントありがとう御座いますッ!最高でしたか!よかった!何かちょっとリクと違うかなって思ってたんですけど……嬉しいです! (2019年7月7日 20時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き野郎 - コメント遅れてしまってすいません!まじ最高です! (2019年7月7日 10時) (レス) id: 6de8be71fd (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - オンさん» 応援ありがとう御座います……!更新頑張ります!遅いけど!出来るだけ!遅いけど! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ(プロフ) - 白夜の世界さん» はい!大丈夫です! (2019年7月6日 21時) (レス) id: b4cdd55349 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - わたあめさん» は、はい!難しそうですが、頑張ります!太宰さんと太宰さん(黒の時代)逢わせちゃってもいいですか? (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時:2019年4月7日 16時