八十七 ページ37
それから３日経った日曜日。
公彦おじさんは仕事が休みでずっと家に居た。
朝ごはんもお昼ごはんも一緒に食べたのに話を切り出せなかった。
「ねぇ、Aちゃん。日曜日だけど何処にも出かけなくて良かったの？言ってくれれば遊園地でも何処でも連れて行ってあげたのに」
私は頷いてテレビを消した。
「部屋……いく……」
リビングから抜け出すとオロチとぶつかった。
「……痛い」
「まだ言えてないのか」
オロチは呆れた顔で私の頭を撫でた。
「……撫でれば頑張れると思わないでよね」
私はオロチの手を軽くひっぱたいた。
「わがままだな」
一瞬オロチが嫌な顔をする。
「……ごめんなさい」
「……そう落ち込むな。わがままは悪いことではないぞ。特にAは最近まで相当我慢していたのだろう。ただわがままを言うのは私ではないと思うが」
オロチがちらりと公彦おじさんの方を見た。
「……迷惑かけちゃうから。おじさん私なんかの為にいっぱい働いて……私のせいで夏恋さん死んじゃったから……。公彦おじさん凄く優しいから責められないんだと思う……」
「……私にはあいつからそういう優しさは感じない」
優しさは感じない。
私は顔を俯かせた。
「そうではない。私が言いたいのは同情としての優しさが感じないと言う意味だ。聞く限り根っからのお人好しに思える」
「それは……わかってるんだけど……」
私は公彦おじさんにバレないようにこっそりとリビングを覗いた。
おじさんはテレビを見て笑っていた。
「きっとAを待っている。……だから、少しだけでも伝えて来い」
オロチはそう言って優しく背中を押した。
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アミュレット - 今日も良かったです！ (2017年5月18日 20時) (
レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - やっぱりオロチは、カッコイイですね(*^^*)主人公が危機にさらされた時には、必ず助けてくれる。私、オロチに惚れ直してしまいましたww (2017年5月15日 21時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^^) (2017年5月15日 7時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - あと、一話で六十話ですね！焦らずゆっくりでも大丈夫ですので、更新頑張って下さい(*^^*)応援しています！ (2017年5月14日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» 今書きますのでもう少し待ってて下さいね(^^) (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2017年5月5日 18時
