八十八 ページ38
「ん、Aちゃんどうしたの」
私に気づいたおじさんはテレビを消した。
私はおずおずと歩み寄った。
「あの……」
なかなか言い出せない私におじさんは急かす様子は無く、うんうんと頷くだけだった。
「あの、ちょっと……待って……」
私は一旦リビングを出て部屋に戻った。
机に置いたハロウィンの紙を持ってリビングへ急いだ。
「あの、これ……」
その紙をおじさんに渡した。
おじさんはその紙を受け取ると読み始めた。
「行きたいの?」
私は首を縦にぶんぶんと振った。
「うーん、行かせてあげたいけど終わりがちょっと遅いと思うなぁ……」
おじさんは眉をひそめ、頭をぽりぽりと掻いた。
「友だちに……誘われたの……行きたい……です」
なんとか振り絞って言葉にした。
おじさんはふと顔をあげた。
「分かった、友だちと行くならいいよ。ただし終わったらできるだけ早く帰ること、それと変な人にはついて行かないこと。人様に迷惑はかけないこと。それといっぱい楽しむこと。……守れる?」
おじさんはそう言って頭を撫でた。
私はやっぱりぶんぶんと首を縦に振る。
「あの、ね。おじさん……。いつ、もあり……がとう……」
そして私は全力疾走でリビングを飛び出した。
オロチに衝突して抱きついた。
もぞもぞするこの感じ。
少しだけ覚えてる。
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アミュレット - 今日も良かったです! (2017年5月18日 20時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - やっぱりオロチは、カッコイイですね(*^^*)主人公が危機にさらされた時には、必ず助けてくれる。私、オロチに惚れ直してしまいましたww (2017年5月15日 21時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^^) (2017年5月15日 7時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - あと、一話で六十話ですね!焦らずゆっくりでも大丈夫ですので、更新頑張って下さい(*^^*)応援しています! (2017年5月14日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» 今書きますのでもう少し待ってて下さいね(^^) (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年5月5日 18時