梵天秘書の仕事はせーよく処理らしい (ページ1)

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≪prologue ページ1

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『失礼しま〜す』

呼び出されたからボスの部屋のドアをノックすると短い返事が聞こえたため、ドアを開けて入る

ボスの部屋なため、ただっ広く、インテリアは今ボスが座っているベッドが主なものでその他は目立つようなものがない黒で統一された装飾

唯一の家具のベッドだって寝てるのか怪しい、綺麗なままのベッド

今日も今日とて目の下の隈がひどいボスの顔色の悪さからしてここ最近、きちんと寝れてないのは明らかだ

『どうしました？ボス』

「ああ、オマエにしか頼めない仕事がある」

何を思っているのか分からない表情で淡々とボスが発言する

ボスも今となってはこんな感じだが、昔はあんなに無邪気で可愛かったのになぁと、今も残っている昔の面影を目の前のボスに重ねているとボスがこっちに来いと言った

ボスが座ってる隣に座るとものすごく座り心地が良くて、私のベッドとの角の違いが嫌というほどわかる

なんでかボスは私に甘いから多分少しわがままを言えば叶えてくれる気はするけど

そう思ってると気付けば膝の上にはサラサラな白い絹のような髪

僭越ながら髪に指を通すと綺麗で繊細な一本一本は儚くも思える

「オレらの秘書になってくれ」

オレら、とは梵天の大幹部たちのことだろう

ボスの頼みなんか断れるはずないし、わかりましたと返したけどそんなに私が皆さんの役に立てるとは思えない

というか、秘書って何するんだろう

ボスに聞いてみたらただ幹部たちのそばについてるだけでいいらしい

それなら簡単だけど、私いる？？

梵天大幹部と顔見知り＋ボスと昔から知り合いな、ただの梵天組織の下っ端の私が秘書なんて一気に昇格

同期のヤツらに羨ましがられるだろうなと少し誇らしい気持ちを胸に任せてくださいと言いながらボスのサラサラな髪を撫でる

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