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「すっかり夜になっちまったなあ」
そう言ってターレスは空を見上げた。この多くの星のなかに惑星ベジータはあるのだろうか。
「誰のせいですか」
欠伸が出る。夜は苦手だ。 無限の暗闇と何かの音が恐ろしい。いつもは早くに寝ているから、日中のうちに仕事を多くしないと行けないのに。
もうダメだ。眠気が頂点に達している。寝てはダメなのに。
「おいおい、寝ちまったのか?」
眠っているAに目線をやる。とても戦闘力を秘めた、すごいやつには見えない寝顔だった。自然と頬が緩む。
「俺も寝るかな」
村は全滅したし、少し甘い考えかもしれないが、きっと大丈夫だろう。
そう思って二人は眠りに落ちた。
ピピッ
「!?誰だ!」
その瞬間爆発が起きた。威力に負け体が吹き飛び、瓦礫に叩きつけられる。爆風で他の瓦礫が飛んでくる。
自分が寝たのがいけなかった。眠気に負けなければ。
口の中に鉄の味が広がる。舌打ちをして、瓦礫をどけて立ち上がった。周りにはかなりの数いた。
「おいおい。一体どこから湧いてきやがったんだ?」
周りを見渡せば、全員敵。こんな状況でも笑ってるターレスと、自然と楽しいように感じる自分の心は、不気味さとサイヤ人らしさが入り混じっている。
スカウターは低い数値を出しているが、数がすごい。円で囲われているようだ。
そんなことは関係ない。右手に光が集まる。ほのかに暖かい、緑色の光。
「プレゼント、ですよ」
ひとつ投げればたくさん吹き飛ぶ。もちろん体術も使う。
今日はいつもより楽しい。その事実を受け入れた途端、背中がぞわりとする。でもやめない。やめたら自分が危ないからだ。
見覚えのある光景が目に入り込む。
「後ろだ!」
飛び上がりかかとを使えば、簡単に崩れ落ちる。あっけない。
ターレスを見ればまた笑っている。少し苛つくけど、どうしても怒れない。
長い溜息を着いた時には2人以外は立ち上がらなくなっていた。
「さっきはありがとな」
ターレスはそう言って喉をククっと鳴らした。Aが不思議な顔をすれば、口を開いた。
「意外だったんだよ。イメージと違ってな」
「イメージ、ですか」
自分のイメージなんて分からない。誰かからも言われたことがない。少し興味があり、自然と耳を傾ける。
「お堅い奴だと思ってたが、サイヤ人らしいんだな
さっき笑ってたぜ?」
え、と自分の頬を押さえる。なんだか体が熱い。
小さな芽が生えていた
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ナ子 - 読ませていただきました!ちょこまる☆さんが書きはじめたころから見ていたので嬉しいです!ヒロインの性格がすごく好きです… (2019年1月12日 17時) (レス) id: 937195e404 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこまる☆(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます!たくっちさんについては詳しくなくて…。にわかで書いてしまうのは少し抵抗があります。いつかドラゴンボールの短編小説を作るときに、書けそうだったら書かせていただきます。リクエストありがとうございました! (2019年1月8日 6時) (レス) id: 0d261ce345 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - お願いあるんだけど良いですかな?ドラゴンボール×たくっちのまぃの恋愛短編集を作って貰いますかな?まぃが悟空達の仲間はを設定で。たくっちのまぃが知らないなら検索して調べて下さいね。 (2019年1月7日 23時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこまる☆(プロフ) - ミリアさん» お久しぶりです!!ありがとうございます、こちらこそよろしくお願いします! (2019年1月7日 14時) (レス) id: 0d261ce345 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - どうも!元森田菜々子です!新しいpcに手に入れてやっと貴方の元なりました!よろしくお願いいたします。 (2019年1月5日 11時) (レス) id: a3eeffbc62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこまる☆ | 作成日時:2018年2月22日 19時