敦芥『デート』 ページ41
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絶景と詠われる山、湖、海、町、人間、植物も、彼の美しさには及ばない。彼こそが絶景そのものだからだ。
あの細くて白くて長い手足は、戦闘時にひときわ目立つ。かと言ってそれ以外で目立たない訳ではない。日常を過ごしていても彼は目立つ。
櫻に色づいた唇はいつも潤っており、其処からちらりと覗く舌はまさに妖艶。高すぎず低すぎず、形の整っている鼻は毛穴1つ無くて美しい。そして無駄な肉が一切無いと言うのにすべすべとしていて柔らかい頬。
何より魅力的なのはあの長くて黒い睫毛に縁取られた瞳である。あの雪のように白い肌には黒がとてもよく栄える。さらに言うなれば、あの先になるにつれて白くなっていく髪の毛。風になびけばさらさらと音をたてるように髪が舞う。
そんな彼の美声と共に送られる暴言。僕にはそれが自分の生きる意味だと思えて仕方がない。
そしてそんな彼が僕の恋人だったら。周りの輩は血眼にして彼の秘密や何やらを知りたがるだろう。あぁ気持ち悪い。
けれど僕は意を決して彼と逢い引きすることにした。断ると思ったけど、案外「太宰さんが其処まで言っていたのなら」とすんなりOKを貰った。
嗚呼、明日の服装は如何しよう。いつもの服?いや、少しお洒落に決めたほうがいいかな?でもあまり調子に乗ると引かれそうだし。
何より万が一を想定していつもの格好がいいよね?
いいか、失敗されないぞ中島敦。うまくエスコートしろ。
「もしもし。あの、国木田さん。明日僕を非番にしてください。芥川に告白するんです」
♀♂
2人は付き合ってないのに、敦くんだけがそのつもりなお話。でも本当は付き合ってないって分かってるから明日告白するそうです。
想像を絶する駄作っぷりで見てられなかった、と言う方、すみませんでした。
…続きを太宰さんのポケットに入れたら、そのまま入水しちゃって、そのまま流されました。
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どろっぷ - 本当に好きです!!!最高すぎます!!! (2021年10月9日 18時) (レス) @page28 id: 33730d6852 (このIDを非表示/違反報告)
雪音永遠 - 最高です。いつも影ながら応援してます!頑張ってください!(なんか上から目線ですみません) (2019年5月13日 19時) (レス) id: 0221d79259 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - シャルさん» ありがとうございます!嬉しいお言葉です…頑張ります! (2017年4月22日 1時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
シャル - 最高すぎて辛いです。はい。もうやばい)^o^( (2017年4月8日 15時) (レス) id: a82ccaf05f (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 藤見日和さん» ありがとうございます!!続編でもよろしくお願いします!! (2017年3月26日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なかゞわとまと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TOMOTO/
作成日時:2017年2月21日 22時