太芥中『食事』 ページ20
◆
太宰さんがやばいくらい変態。ちょこっと年齢制限かもしれない。
♀♂
「君って、本当私を苛立たせるのが上手だ」
ポートマフィア本部、ある部屋にて、事は起こっていた。
もとい、最年少幹部でありながらその見目麗しい姿には、誰一人として、振り向かぬ者はいないだろう。そんな彼が少し前に貧民街から拾ってきた心なき狗。この少年もまた、誰が見ても文句なしの美少年である。
しかしその美少年にはある問題があった。
「私の料理、そんなに美味しくないのかい」
もはや疑問系にすらなっていない、有無を言わさぬ視線と言葉。
最年少幹部…太宰治は、今、頗る機嫌が悪い。
原因である美少年…芥川龍之介は真っ黒な目で見られていることも、また気に入らないのか、太宰は芥川の顔面を殴り付けた。
痛々しい音をたてながら吹っ飛んだ芥川。やはりそんな脆くて細い体を吹っ飛ばすのは容易だ、と太宰は殴った関節を擦りながら言う。
そして倒れこんだ芥川が起きる暇を与えぬようにと太宰が踏みつけようとしたその時……
「オラァアッ!クソ太宰!手前ェ、部下にっ、何してやがるッ!」
飛び込みながら部屋に入ってきたと同時に、太宰に跳び蹴りをくらわせた小柄な男。帽子がトレンドマークの中原中也だ。
「いてて…何をするんだい。私は今部下を教育…」
「これの何処がだ!ただ自分の料理食わせて反応なかったから殴ったって可笑しいだろォが!!」
「はあ!?なんなの中也!君最初からずっと見てたの!?キモッ!キモッ!来るな帽子置き場め!」
芥川をそっちのけて喧嘩になる二人。太宰と中原は喧嘩が始まれば、もう終わる事は0に等しい。
「芥川!お前はさっさとこの部屋から出とけ!太宰のメシが不味いのは俺もこの身を征して分かってんだよ!早く逃げろ!」
「芥川君!まだ話は終わってないから。ほら、君のせいで中也の脳みそが爆発しそうだよ」
「手前ェのせいだぁぁ…!」
如何すればいいか迷う芥川。師匠たる太宰の言葉に従うのは絶対なのだが、この場合このままずっと部屋にいれば危険だ。
とうとう取っ組み合いの喧嘩を始めてしまった二人。そうだ、首領を呼んで来よう、と考える芥川だが、この部屋をこのままにしていいか不安にもなり足が動かない。
幾分経っただろうか、少し、ほんの少し太宰と中原の騒ぎが収まってきたころ。中原との口論の中に、とんでもない爆弾発言があった。
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どろっぷ - 本当に好きです!!!最高すぎます!!! (2021年10月9日 18時) (レス) @page28 id: 33730d6852 (このIDを非表示/違反報告)
雪音永遠 - 最高です。いつも影ながら応援してます!頑張ってください!(なんか上から目線ですみません) (2019年5月13日 19時) (レス) id: 0221d79259 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - シャルさん» ありがとうございます!嬉しいお言葉です…頑張ります! (2017年4月22日 1時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
シャル - 最高すぎて辛いです。はい。もうやばい)^o^( (2017年4月8日 15時) (レス) id: a82ccaf05f (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 藤見日和さん» ありがとうございます!!続編でもよろしくお願いします!! (2017年3月26日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なかゞわとまと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TOMOTO/
作成日時:2017年2月21日 22時