続き。 ページ17
◆
「だだだ太宰さんがなんでここに…!?」
「頼まれて」
キッパリと答えた。いや、そうじゃなくて。
どうしよう、この状況で芥川が出てきたら絶対アイツ自害する…絶対する…!
「君はあれだよね。芥川君の隣にいる…中島…敦だっけ?」
「は、はい…あの…」
「芥川くぅーん、いるー?」
何やってんだコイツは!!
傷心状態の芥川を変に刺激すれば困るのは僕なんだよ!僕!それに今芥川は…!
「あれ?敦君?」
耐えきれず芥川の部屋に向かった。もしかしたら会話が全部聞こえていたかもしれない。
勢いよく扉を開けると、案の定窓から身を乗り出す芥川の姿。
「芥川!大丈夫だから!頼む!それにここは一階だろ!」
「黙れ!」
暴れる芥川を後ろから抱きしめ、動きを封鎖する。思った以上に細くて驚いた。
「私、邪魔者?」
すると後ろから声が。まさか、と後悔がぐっと押し寄せる。何故、何故僕は鍵を閉めなかった…。
「だざ…さ…ゲホッ!」
「んー?」
は、始まっちゃったっ…!芥川の緊張して咳が止まらなくなるやつ…!
「芥川って言うの、昨日初めて知ったよ。私のクラスメートの中也がお世話になってるそうで」
太宰さんが苦虫を潰したような顔をして言った。それは芥川に向けているのか、その“中也”に向けているのか…。
どちらにせよ芥川の容態が心配だ。太宰さんも些か心配しているようだ。
「それで芥川君の様子を見に行けって言われてさ。家がここだって教えられたから来た」
そしたら白髪少年がいてさ。君たちは幼馴染み?
そうなのかもしれない。って、今そんな話は必要ない。芥川の様子は…
「………敦君、彼っていつもこうなの?」
「いえ、貴方のせいで情緒不安定なんです」
我ながら皮肉めいたことを言ってみた。僕だって何回も何回も太宰さんに食わされてたまるか。
♀♂♀♂
まだ続く。でも今日はここまで。
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どろっぷ - 本当に好きです!!!最高すぎます!!! (2021年10月9日 18時) (レス) @page28 id: 33730d6852 (このIDを非表示/違反報告)
雪音永遠 - 最高です。いつも影ながら応援してます!頑張ってください!(なんか上から目線ですみません) (2019年5月13日 19時) (レス) id: 0221d79259 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - シャルさん» ありがとうございます!嬉しいお言葉です…頑張ります! (2017年4月22日 1時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
シャル - 最高すぎて辛いです。はい。もうやばい)^o^( (2017年4月8日 15時) (レス) id: a82ccaf05f (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 藤見日和さん» ありがとうございます!!続編でもよろしくお願いします!! (2017年3月26日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なかゞわとまと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TOMOTO/
作成日時:2017年2月21日 22時