太芥『誕生日』 ページ12
◆
もう過ぎてるからとは言わせない。
太宰さんが芥川さんへ一方的な愛を囁いているだけの微ヤンデレ?(おい)
…………誕生日なのに。
♀♂
帰ったら太宰さんが僕の自宅でくつろいでいた。
【誕生日】
「おかえり芥川君。今日は任務、早く終わらせたのかい?」
なぜ太宰さんがここにいるのか。それは僕を混乱させるには充分だった。
突如めまいがして、バランスを崩す。するとあろうことか太宰さんが僕を抱き抱えこう言ったのだ。
「お誕生日おめでとう、芥川君。…大丈夫かい?」
こんな優しい太宰さんは初めて見た。まさか…こんな日が来るなんて…。
「何故、此処に」
「そりゃもう君にプレゼントをあげに来たんだよ」
「やつがれに…?」
ますます訳が分からない。今まで僕を罵り続けてきた太宰さんが何故今になって僕の誕生日を祝うのか。
…やっと認められて幾分か心が楽になったと言うのに。
「まあまあ、プレゼントは後で渡すとして、君に伝えたいことがあるんだ」
今日の太宰さんは優しい。今までとは違って、あの忌々しい人虎に見せるような笑みを僕に向けてくれる。
「私と永遠の愛を誓わないかい?」
今度こそ思考が停止した。
でも落ち着いてから僕が出した答えは…
**
彼の自宅に忍び込んだ。理由はもちろん私のものにする為。なんせ私が少し「強くなったね」と言っただけで表情、仕草、言葉遣いが柔らかくなってしまった彼。こんなの、私か許すとでも?
あの時芥川君は疲れ果てていたし、精神的にも相当きつかったと思う。だから試しに言ってやったが、まさか彼処まで舞い上がるとは。
「私と永遠の愛を誓わないかい?」
もちろん答えは「はい」だろう?私は君に断る術を教えた記憶はないからね。
でも君のその可愛らしい唇は今、何と言った?嗚呼まったく。素直じゃないんだから。
「誕生日に私と過ごせるのだよ?嬉しくないのかい?」
「いえ、そのようなことは…」
「でも、私を愛せないんでしょ?なら」
「っ…」
可愛い。その一言に尽きた。私に執着しているその顔。捨てられたくないと悲願するその顔。
もう…本当に煽るのが上手なんだから。
君の全ては私のもの。
♀♂
いや誕生日関係ないじゃーん、って思った人。気づいたら負けですよ←おい
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どろっぷ - 本当に好きです!!!最高すぎます!!! (2021年10月9日 18時) (レス) @page28 id: 33730d6852 (このIDを非表示/違反報告)
雪音永遠 - 最高です。いつも影ながら応援してます!頑張ってください!(なんか上から目線ですみません) (2019年5月13日 19時) (レス) id: 0221d79259 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - シャルさん» ありがとうございます!嬉しいお言葉です…頑張ります! (2017年4月22日 1時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
シャル - 最高すぎて辛いです。はい。もうやばい)^o^( (2017年4月8日 15時) (レス) id: a82ccaf05f (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 藤見日和さん» ありがとうございます!!続編でもよろしくお願いします!! (2017年3月26日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なかゞわとまと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TOMOTO/
作成日時:2017年2月21日 22時