『Tresor 』～Cinderella★Dream～ (ページ2)

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大学時代のサークルの仲間に知り合いの会社で、新たな事業を立ち上げるにあたり優秀な人材を探してると声を掛けられた。

声を掛けてきた潤は自分はそこで働くつもりだと言っていた。

当時は大きな会社ではなかったが堅っ苦しい就活をしなくて済むと、声を掛けられた仲間が全員二つ返事でオッケーをした。

ちゃんとした入社試験や面接等はなかったけど、顔合わせくらいはと向かった先にいたのは、漆黒のスーツを着た大魔王様。

その氷を纏ったかのような冷たい表情と雰囲気のイケメンは一瞬たりとも表情を崩さず、もちろんにこりともしない。

ただ冷たい目で俺達を探るように見据えてた。

潤『翔くん。この3人が話してたヤツら。』

『…。』

潤の言葉に返事もしないで、瞬きもせずにジッと俺達を見てる。

睨んでるに近いかも。

そんな大魔王様の雰囲気に圧倒されて、ただただ立ち竦んでた俺ら三人。

潤『右から二宮、相葉、大野。』

潤がそう紹介してくれてペコリと頭を下げた。

潤『大丈夫だよ。俺が保証する。特にPC、ゲーム関連なら二宮は知識も技術もすごいよ。新しい事業にはもってこいの人材。大野はデザインとかグラフィック能力に長けてる。相葉は……営業にいいと思う。コイツの笑顔はきっと商談の硬い空気の場でも雰囲気を柔和させてくれる。』

潤が一生懸命に売り込んでくれるのはい嬉しいけど…

つーか…

潤…怖くねぇの？

まぁくんなんて俺以上にビビって直立不動だし。

大野さんは大丈夫でしょうけど。

翔『……使えなかったら捨てるまでだ。』

そう低い声で言い捨てて部屋を出て行った。

パタンと閉まるドアを見てるだけの俺達。

潤『よかったね？みんな合格だって。』

にっこり嬉しそうに笑った潤。

どこで？

どこでそう思える？

智『松潤…あの人は…？』

そう言えばあの人の自己紹介もされてないし、詳しく聞かされて…

潤『うん？翔くんの事？』

『あぁ。人事の【社長だよ】』

おい…松本潤さんよ…

そうならそうと最初に言っといちゃくれませんかね？

雅『あの若さで社長…。』

まぁくんはまだどこか現実に戻って来てないようなふわふわした視線のまま。

潤『うん。俺らの2個上かな。』

そう言った潤は社長様は飛び級でアメリカの超有名大を出たとか…

MBAを最速で取ったとか…

もう既に日米の経済界には顔がきくとか…

まぁ常人離れした他人の物凄い経歴を自分の事のように楽しそうに語ってる。