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プロローグ ページ1
思えばいつも私は二番目だった…。
勉強も…
運動会の徒競走も…
ミスコンも…
文化祭の劇でやったのはシンデレラをイジメる継母。
そんな私だったけど、家に帰ればひとりっ子で親からの愛情は一心に受け、親にとっては私は間違いなく一番可愛い子だった。
それが10歳の時に歳の離れた妹が生まれて…
事あるごとに『Aはお姉ちゃんだから。』って私はまた二番目。
初めての彼氏…
二番目の彼氏…
三番目の彼氏…
尽く私はセカンドだった…。
ここまでくるともう諦めと言うか…
私ってそういう運命なんだって思うようになって…
そうすると二番目でいる事に居心地がよくなったり…。
だって二番目でいれば過度な期待はされない。
二番目だからって言い訳もできるし、周りもそういう目で見て納得してくれる。
もちろん一番で居続けなきゃならないプレッシャーなんてない。
だけど…
本当は誰かの宝物になりたくて…
一番になりたくて…。
いつか強がる事に疲れたら…
そんな本音と建前を誰かに言える日が来るのだろうか…。
でも私は…
『二番目の中で幸せを見つけたい。』
本当の気持ちを隠し、tresorの香りを纏ってそう告げた先の彼の目は悲しみに染まった…。
ーTresorー
From Cinderella dream
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作者名：しおなな
| 作成日時：2020年2月8日 7時
