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続き。 ページ44




「………………え?」



 一周まわって情けない声が出た。太宰は幻聴かと思い芥川のところへと駆け寄る。

 しかし芥川は涙を瞳いっぱいに溜め、「太宰さん」と確かに名を呼んだ。



「芥川くん…、よかった」



 太宰は心の底から嬉しそうな声をあげた。芥川を殴る以外の形で触れ、罵倒する以外の方法で話し掛けた。


 太宰と芥川は顔を見合わせた。




「…太宰さん」

「うん」

「………………夢か」

「違うよ」

「都合のいい夢だ」

「違うってば」

「いつ目覚めるのだろう…」

「ちょ、芥川君!これは現実!」



 頬を優しく掴みもう一度、今度は短く口づけをする。

 「ね?現実だろう?」と言うが、芥川は控えめに微笑み「知ってます」と言った。



「…太宰さん」

「君、やっぱり生意気だ。付き合おうか」



 眠りを解く鍵は口づけ。太宰は靴を脱ぎ芥川を押し倒した。

 だが少し深い口づけをしただけでそれ以上のことはしない。今は安静にしていて。元気になったらまた来るから、と太宰と芥川は約束した。


(ところで、何故黒服なのですか?)
(あー…君に会うために変装した。似合う?)
(どんな太宰さんでも好きです)
(あっ、君もう元気だよね?安静にしてなくても大丈夫だよね?今からセッ)
(オイ太宰ィイィ!なんで手前がいるんだよ!)
(おや中也。私の芥川君に近づかないでくれたまえ)
(ふざけんのもいい加減にしやがれ太宰。手前のせいで構成員一人がパンツ一丁で廊下に倒れてたんだよ)
(私のせい?心外だね)
(如何見ても手前がスーツ奪ったからじゃねぇかこの野郎)
(芥川君が似合うって言ってるんだかり丸く収まるでしょう?)
(あ、あぁ…確かに…)
(中原さん其処は否定すべきです)


♀♂♀♂

 なんとか終わらせました。無理矢理感がハンパないですがご了承ください許してください。

敦芥『知ったふり』→←続き。



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なかゞわとまと - あくたん`∀´さん» ですよね、わたくしもナンパとか日常茶飯事だと思います(( コメントありがとうございます!続編も頑張ります! (2017年4月22日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
あくたん`∀´ - ふおおおおおおお!!やつがれ!やつがれちゃああああんっ!!…すみません、取り乱しました。書いていただきありがとうございます!やつがれちゃんは美人だからしょっちゅうナンパとかされてますよね!!← (2017年4月22日 9時) (レス) id: b724a19623 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 桐宮さん» はい分かります。可愛すぎますよね、あの二人は探偵社とポートマフィアの天使だとわたくしは思ってます。 (2017年4月21日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - あくたん`∀´さん» リクエストありがとうございます!モブ芥で、太宰さんと中也さんが助ける最高に最ッ高な感じのお話ですね、分かりました!(( (2017年4月21日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 7×7さん» いえいえ!またリクエストお願いします!掲載は続編のほうになると思いますが…(( (2017年4月21日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なかゞわとまと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TOMOTO/  
作成日時:2017年3月26日 23時

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