99.幸せ絶頂な私たち ページ9
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ピヨピヨ、なんて小鳥の可愛らしい鳴き声が聞こえた気がする。
隣には可愛らしい顔でスヤスヤと眠る大野さん。
ふふ、と思わず笑い声が漏れる。
むぎゅ、と大野さんの形のいい鼻を摘むとふがっとおじさんみたいな声を出すからまた笑みが零れてしまう。
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「んふふ」
智「…もうちょっとこのままでいよ…」
「いいですよ」笑
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裸のままで抱き合う。
時計は6時ちょっと前を指している。
急がなくちゃいけないけど、でもこのままでいたい。
二人でずっといたい。
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智「…Aちゃんん」
「なんですか？」
智「…だいすき……」
「…私も大好きです」
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涙が溢れそうになる手前。
顔と顔とが近くて、お互いの吐息が熱くて、
…胸が熱くなる。
少し寒くて、大野さんに更に抱きつくと抱きついた分更に抱きしめてくれる。
そんな空気感に惚れ惚れする。
…やっぱり、大好き。
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智「…仕事行きたくねぇ」
「私もです」
智「Aちゃんに至っては行かせたくねぇもん」笑
「…はい」
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その言葉の意味を理解するのに時間はいらなかった。
舌っ足らずの大野さんの言葉がダイレクトに耳に届く。
…その言葉は、私をまた惚れ直させる。
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智「…休んじゃえよ」
「そうしたいのは山々ですけど、つい先日まで風邪ひいて休んじゃったし…。さすがに他の社員さんに迷惑かけられません…」
智「変なとこ真面目だよなぁ」
「変なとこってなんですか…」
智「ふふふ」
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朝にしちゃあ、熱い。
冬のくせに熱い。
でもこれが本当の幸せなんだろうな。
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智「…よっしゃ、仕事行くか」
「私も準備しなくちゃ……」
智「…二宮に言い寄られても、避けるんだぞ」
「分かってますよ」
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大野さんの背中のアトを見て、勝手に切なくなる。
…本当に、本当に本当に、大野さんは私だけのものになってくれたかな。
…それだけが唯一の心残り。
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「いて！」
智「なにしてんの」笑
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ベッドから出ようとして、足を踏み出そうとしたら腰がガク…てなって上手く立てない。
そんな私を見兼ねて大野さんはただ笑うだけ。
…助けてくれよ。
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智「…やりすぎた？」
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なーんて妖艶に微笑む。
…本当の幸せが、こんなに近くにあるなんて
私は気づいてなかったらしい。
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100.ボクがキミを一番に思ってるからキミもボクを一番に思ってくれないかな…sideO→←98.あなたになら打ち明けれると信じているから打ち明けたんです
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作者名：成瀬
| 作成日時：2017年12月13日 22時
