2つ目の花〜k.side〜 ページ3
「ただいま、15:00着アメリカ便が到着いたしました。」
空港内に響くアナウンスに思わず肩が跳ねる。
ドッ、ドッ、ドッと心臓を打つ音が速く、そして強くなる。
ーーキミが今、帰ってきた。
その事実がただただ嬉しい。
会ったら何を伝えようか。
キミと会えなくなったあの日から、ずっと俺はキミを思っていたよ。なんて言ったら、キミはなにそれって茶化して笑うんだろうね。
キミの大好物のカレーパンまで買ってきたんだ。
キミは覚えてないだろうけど、オレとカレーパンどっちが好き?って聞いたら、キミは即答でカレーパンって答えたんだよ。
笑いながら、ね。
1年間、1年間もその笑顔を見ることができなかった。
でも、今日。
今日ようやくその笑顔に久しぶりって言える。
そう思うとどうしても顔が緩んでします。
ーーねえ、会いたい
ーー会いたいよ
ーー会いたい
すると後ろから愛しい人の声。
「ただいま、涼太。」
1年ぶりに聞くその声は俺の心臓をさらに速める。
・
・
・
・
・
「おかえり、A」
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ばすけっと | 作成日時:2019年11月17日 16時