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Story.9 ページ9



教室に行くと予鈴が鳴ったというのに
紫原くんの姿はない。


黄瀬くんはというと相も変わらず
教卓の前でちゃわちゃと騒いでいた。


「…はぁ」


紫原くんは今日もまた
理科準備室でお菓子を食べながら

ごろごろとしているのだろう。


全くとんでもない奴だ。


「えいっ、」


いい加減席替えしろよと思いつつ
窓側にある自分の席へ鞄を乱暴に置く。


席の場所は最高だが
ドアが遠いのが少々気に入らない。


だからと言って
ドア横の一番前の席は嫌だけれど。


まあこれは唯の我儘なのだが。


「黄瀬くーん」


先程と変わらずはしゃいでいる後ろ姿に
大きな声で呼びかける。


すると彼は振り向いて

ニッと笑って一言。


「了解っス」


要件も何も言っていないのに
全てを察する彼。

おまけにVサインまでして。


今となっては
毎日行なわれているであろうこの会話。


日常化したこのやり取りに
説明など要らない。


「ありがと、よろしくね」

「任せるっスよ!」


手を振って見送る彼を尻目に私は
颯爽と教室を後にした。


「(早く行かなきゃ、!)」


紫原くんを連れてくるのは私の役目だから。

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羽仁子(プロフ) - 魅悪さん» ありがとうございます(´;ω;`)!頑張りますね! (2016年9月21日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
魅悪 - ずっと読んでました!更新頑張ってください(*><*) (2016年9月19日 5時) (レス) id: ce5526d871 (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 赤紫さん» わわ、嬉しいです( ; ; )ありがとうございます!そう言って頂けることが何よりも嬉しいです!! (2016年4月29日 23時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
赤紫(プロフ) - はじめまして!むっくん大好きなので更新ずっと待ってました(^^)この小説面白いので大好きです(^^♪最後に進学先決定おめでとうございます^^* (2016年4月29日 19時) (レス) id: 726f403aea (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございますp(*^-^*)q 面白いと言ってもらえるととてもやる気でます嬉しいです! (2016年4月1日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:羽仁子 | 作者ホームページ:むっくんのお菓子  
作成日時:2016年2月15日 23時

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