特 別 扱 い 【 うらたぬき 】

うらしまさかせん。 ページ31

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テストが終わり、テスト返しも数学以外終わった。俺はなんとか大丈夫だった。


ましりんは？ 「よゆー」


センラっちは？「まあいけた」


坂田さんは？「…………ごめん」



「いやいやいや……別に謝罪を求めてない。坂田、お前テストどうだったー？って」


机に突っ伏したままの坂田は再度「ゴメンナサイ」と言った。



「いやあ、これはなかなかにダメージ受けてますねえ」


「坂田、今回は前回よりもがんばって無かったもんなぁ〜」


「これは次から俺らが教えなダメなやつやん」


俺が黙っていてもしませんが会話を続けていく。「テストのやり直し付き合ってくださぁぁい！」と坂田が思いっきり顔を上げると志麻くんの頭と激突。


2人で頭を抑えてフルフルしている。
俺？俺はもちろん笑いが止まらない。


「ほんとお前らなにやってのやばいっ死にそう」


「ちょっとうらたさんが呼吸困難なってるって！」



なんとも変なタイミングになるチャイム。せめて俺の笑いが収まってからチャイムはなって欲しいものだ。



「志麻くんっ……頭大丈夫？……ふっ」



「お前は笑いすぎやあ！」


あの時のこいつの顔といったらもう。そしてなんで2人の顔がぶつかるのか。



「……あー、次数学返ってくるじゃん。難しい方の」


「そやなあ、数学IIやな、あれ難しいくせに平均くっそ高いからいつも平均超えにくいねんなあ、どういう仕組みなんあれ」


「それな。絶対あれ平均点じゃないじゃん。高すぎ」



Aに、平均超えたらご褒美あげる なんて言ったな。もちろん金は残してある。



「(……だって、あんなにがんばってたしね)」



隣を見れば、真剣な顔で下を向いているAが見えた。



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