相談してもいい? ページ24
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Side うらた
「……なあ、坂田」
窓の外にいる先生にちょっかいをかけるという超絶ばかなことをしてるこいつに声をかける。
「……なんかあった?」
顔に、出ていたのかもしれない。
目が合った瞬間、坂田は真剣な表情になった。
その問いかけに黙って頷く。
そうすると少し目元を柔らかく下げ、「今日泊まろや、俺んち行こ〜」なんて言って俺の背中を押した。
「……やっさんは?」
「おやじぃ?多分俺ら来たら部屋言ってくれると思うけどなあー」
そう言いながら靴箱の方へと走る。
ほっていくよ なんて背中を見ていれば聞こえてくるような気がして、俺も慌てて後を追うようにして走った。
駅まで歩いている間も、電車の中でも、電車を出て坂田の家まで歩いているときだって、俺の話は聞かないで、他愛のない会話が続いた。
坂田なりの気遣いなのだろう。胸が暖かくなる。
「ただいまぁ〜」
「お邪魔しまあーーす」
久々に来た坂田の家は、懐かしさと温かさを感じた。
ゲームしたり、話したり、泊まったり、勉強会だったり、こいつの家には何かとお世話になっている。
とりあえず部屋行こかー、と無邪気な笑顔を崩さずに階段を上がっていく。
俺も追いつこうと背中を追いかける。
「よーーし、なにあったか聞こか」
そう言いながら坂田は胡座をかいた。その正面に座り、言葉を探しながら坂田に伝える。
Aと帰ったこと。まふと会ったこと。全部、坂田に話した。
話を聞いているときもずっと真剣に聞いてくれて、相槌の声も何回も聞こえてきた。
「そうやったんや。……それで、うらさんの気持ちは?」
俺の、気持ち。
「……ほんっとわかんねえ。俺は前も言った通りAのことは好き。でも、自分が思ってたよりも好きだった。それがAを傷つけた」
「自分の気持ちは自分が1番分かっている」なんて俺は3人に言った気がする。
そしたらセンラが「自分の気持ちって案外分からんもん」と教えてくれたっけな。
…………ほんとに、その通りじゃん。
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いつの間にか殿堂入りしていました!ありがとうございます〜!!!
まさかこの作品が!♡ この作品は自分も手を入れていたのでとっても嬉しいです!
自分の気持ちって1番自分でわかってる〜〜のくだりは うら、しま、さかた、せん。 の話で小さく書いています。(4話目くらい)忘れている方は是非確認してみてください!
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まりあ リス_ラ - 好きです…めっさ感動しました! (2019年4月3日 22時) (レス) id: 4cddf3a5c1 (このIDを非表示/違反報告)
愛香(プロフ) - すずらんさんが思い描いてたうらさんが私の好きなうらさんとすごく合っていて笑笑 とても面白いです!(* ̄∇ ̄*) (2019年1月9日 23時) (レス) id: 02509c761b (このIDを非表示/違反報告)
弓乃 - 遅れてすみません!完結おめでとうございますー!!新作が出来たらまた見にきますね!愛してるが言えない がいいなぁ(小声 (2018年8月8日 15時) (レス) id: 37f466ffe8 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん(プロフ) - みなみ*さん» ありがとうございます!!!密かに!いやあ嬉しいです!! (2018年8月2日 10時) (レス) id: f1689d0ab3 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん(プロフ) - しらすもちもちさん» ありがとうございますー!! 続編は難しいですが、ページが少し余っているので番外編として話を書くことは可能ですよ!! (2018年8月2日 10時) (レス) id: f1689d0ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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