特 別 扱 い 【 うらたぬき 】

テスト前ですね ページ18

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「さて、みなさん 1週間後に中間テストがありますね」




「しねや……」





担任の先生が言った悪魔の囁き(？)に暴言を吐く志麻くん。後ろの席なこともあり聞こえたその声は、ガチトーンすぎて怖い。





「まーしぃ、まだ賢くね？俺もセンラも問題ないけど」





「坂田がなあ……3人がかりで教えても理解できてないし」





そう、問題は坂田。中学のときから俺ら3人は必死で教えてきた。受験のときなんか、俺らと同じ高校に行く！とか言って。坂田に勉強時間の6割を3人で注いで、皆でがんばったっけな。




懐かしい。




時は少し過ぎて1時間目の数学。
テスト前ということで範囲の総復習といったところだろうか。




まあ、1度やったところは解ける。





「うらた わたるさぁ〜ん」




ちょんちょん と俺の制服をひっぱる隣のあの子。




「……なんでしょう、松坂 Aさん」




後ろの志麻とか言う奴から悲鳴が聞こえてくるんだが。好きって言った途端からいじられる回数少なくなったなあーって思ってたんだが。



「数字教えて欲しいかな？」



「……いーよ」



「よっしゃあ神！！！！」




がっつりガッツポーズをする。




「どっから分かんないの？」


「全部」


「…………」



ため息が出てきそうだ。こんなに馬鹿だったとは。



「……はあ」


「ちょっとため息ー？？」



「あー渉くん、Aちゃんに数学いっぱい教えてあげて？放課後ここの教室空けとくから」



先生からの思いもよらない爆弾発言。俺が放課後Aに勉強教えんの！？




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