浮気癖夫を振り向かせるには尽くすより嫉妬させろ！！【うらたぬき】

浮気してます ページ38

渉side

家に帰ったはいいけど
まーしぃに言われたことでAのことを意識してしまい、見ることも話すことも出来ない

A「…渉？」

「…ん？」

A「珍しく今日はリビングにいるんだね」

Aにそんなこと言われて少しドキッとした

「…まぁ、ね」

A「夕飯は食べてくる？」

「いや、家で食べる」

A「わ、わかった」

今、Aの声が上ずった気がして
彼女の方を見ると横顔だったけど確かに綻んでる気がした。
それを見たらどこか緊張感が溶けて話しかけやすくなった

「Aさ、明後日はライブの打ち合わせで…」

A「遅くなるの？」

「まぁ…」

何年ぶりとかじゃないレベルだ、こんなの話したことないかも。
しばらく間があき、彼女からの返答に恐れていると

A「待ってるよ、夕飯は？」

と、想像と全く違う返答が来た。
俺はどうしたらいいか分からなくなったけど、
何故か、Aと食べたいなと思い、家で食べることにした。

「あ…家で食べる」

A「分かった、もしも変わったら早めに連絡して」

「わかった。」

今まで、どれだけ話さなかったかがすごくわかる
これだけの会話なのにどっと緊張した

A「…ご飯作るから先お風呂はいってきていいよ」

「うん、そうする」

俺は、一息つくといつもより少し軽い足取りで洗面所に向かった

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