肉食系×伍拾漆 ページ20
コンコン。小さなノックの音
「ゆーじ、入るよ__ッ!」
Aがゆっくりと扉を開けようとした時、その扉が勝手に開いたと思えば、体が入れこまれて勢いよく閉じる。
扉の閉まる音に肩を揺らしながらも、その体全体を包み込んだのは、虎杖の体。
「俺…今までAに頼りすぎてたッ…!
なんも責任のないAの首を絞めて、Aをただの悩みの捌け口にしたかっただけなのかもしれない…!
自分で少しでも悩めば良かったのに、頭のいいAの言葉を全部鵜呑みにして、俺は自分の意思で動いてなかった!!
ごめんっ……A、無事でよかった……!」
体に力が入る。横腹に指でもめり込みそうなそんな力強い抱擁に、Aは一瞬目を見開いたと思えば、抱擁を解かせるように身を捩って、離れる
「…こちらこそごめんね」
離れたAの顔は、影であまり見えなくて。
涙目で唇を噛んでいる虎杖に、その顔をがばりと上げた
「俺!ゆーじが何言ってるかぜんっぜんわかんないんだけど!!!」
「……え?」
「過度なストレスって…ははっ…!ゆーじ心配性すぎない??…ぷっ!!」
ふたりがベットに座って、経緯を説明すると腹を抱えて笑い出すA
それはそうだ。Aにとっては、目の前にいるのは勝手に勘違いして、勝手に謝った心配性の虎杖だ
「術式の一種で…宿儺に……」
術式が使えなかった時のようにへろんとベットに雪崩込む虎杖
それ他所に、Aは涙を拭いながら嬉しさを頬に浮かべた
「でも俺、ゆーじに心配してもらって、ちょっと…嬉しかったよ」
「A…」
「でも!心配性はちょっとウケるけどね!」
「A!!!!」
.
くたびれた現実に目を背けたくて眠りにつく時、理想の世界の夢を見れたらどんなに幸せだろうか。
惨劇に壊れた世界を嘆いた創世の神がいるとしたら、きっと同じ様に夢を描いて世界を構築したに違いない
そうしよう、神に倣ってそうしよう
必要なのは覚悟と命だ
.
終 第陸章 不正解な大正解
続 第漆章 裏表拍手
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亜麻葦(プロフ) - 笹かまさん» 祝ってくださるだけ凄く嬉しいです…!ありがとうございます!!更新頑張ります!(涙) (2021年1月12日 8時) (レス) id: cfeb7c9eca (このIDを非表示/違反報告)
笹かま(プロフ) - 1日…過ぎてしまった……。申し訳ないです(;-;)えっと、誕生日と第2部突入…おめでとうございます!これからも更新、無理のないようお体に気を付けてください! (2021年1月12日 7時) (レス) id: 355c7a539d (このIDを非表示/違反報告)
亜麻葦(プロフ) - りあさん» ありがとうございます!うわわ!嬉しいです!今後ともご贔屓に笑 (2021年1月11日 17時) (レス) id: cfeb7c9eca (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - おめでとうございます!!いつもめっちゃ楽しく読ませてもらってます。これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年1月11日 17時) (レス) id: a466be600e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜麻葦 | 作成日時:2021年1月9日 18時