ゲームオタクがまたトリップしたら普通になってた １

番外編　夜の事情 ページ41

※結婚した後の話です。

ただいま、しきかんどのがぽやぽやしながら私に介抱されています。

というのも、今回は私が攻める方で。夫婦でする……ほら、あれだよ。夫婦による夜の営みをした訳ですが……。

凄く疲れているご様子の指揮官。

しきかんどのは「寄ってくる男共からAを守れないからな」と言って、普段から軍に居た時とは変わらずに体を鍛えていたりする。

けれども何故か対人用格闘技ではなく……。

本人曰く殺人用の格闘技？ をしたり、真剣で素振りをしていたり、狙撃の練習をしていたり……。

しきかんどの、貴方は何の職業に着くつもりなんですかね？

そんな訳で、体力は充分にある筈のしきかんどの……なんですが、見事にノックダウンしてます。

「………凄かった」

明らかに疲れて眠そうにぼーっとした表情で、けれども満足といった様子。キュッと手を繋いだまま、しきかんどのが介抱されている。

過去に私が想像していたのは、腰を痛めてしきかんどのに介抱されるところだったんだけどな。

「ほら、そんな事言ってないで早くお風呂行くよ。私も眠いんだから」


「………。」

「おーい」


「……………。」

「聞いてる？」


「………………。」

「もう寝てるし」


仕方なく１人でシャワーを浴びに行こうとしたけど、繋がれたままの手は寝ていても力強く離さない。

もう随分と成長して、大人の男性らしく角張って大きな手が私の手を包み込んでいる。

離そうとしても、むしろ力は何故か強くなるだけでまったく離れない。

それがまるで、絶対に私が離れない為に繋ぎ止めているように見えて。

このちょっと愛が重い夫は、掴んでいたり抱きしめたまま寝ると、自分が起きるまで絶対に離さない。

それはもう経験で分かりきっているから、私も甘んじて受け入れてるんだけど……。でも、だんだんとそれが嬉しくなってくる。

それと同時に、幸せだなって思う。

だからそのまま寝て、次の日。

朝起きると指揮官が私の首筋やら、胸元やら鎖骨やら喉、色んな場所にキスマークを付けていた。

「おはよ」

「あぁ、おはよう」

そう言ってしきかんどのはおはようのキスをして、じっと見てくる。

「………今晩は僕にさせて欲しい」

体力回復速度えげつな……。

「２日連続はキツイから無理」


「そう言いながら絞り取ろうとした上に、生理後の一週間、毎晩抱かせていたのは誰だ？」

「しきかんどのもすっごく喜んでたのに」

「それは……そうだな、否定はしない」

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