ゲームオタクがまたトリップしたら普通になってた １

デート旅行 １ ページ12

「……やっぱり人多いな、はぐれそう」

ただいまドラゴンの力でin京都です。地図広げて見ています。円に変わったＤＰは何故か１００万に……確かに沢山持って来たけれども。

なんでそうなる。

むしろ増えてるし。もしかして日本が円安だから……？

「あぁ、だが……腕を離しはしないから、安心しろ」

しきかんどのは私の腕を組んで、ずっとくっついてる。確かにこれなら平気そう。

「……それにしても、やはりその格好」

「あ、着物？」

やっぱり京都だし、着物レンタルできるから一度やってみたかった。

一度も着たこと無かったんだよね、浴衣すらも。今日は朝早くに来たから、時間も沢山あるし何しようかな。

「……とても似合っている」

そう言って褒めてくれるけれども、私としては……。

「ありがと。でもしきかんどのの方が凄くカッコイイし、似合ってる。やっぱり男前だね」

◇Aはてんねんジゴロだった！！

推しは黒が良く似合う、とても和装が似合いすぎてて心臓破裂しそう。美味しい。

「………。」

あれ、なんかいつもより顔が少し赤いような。

ちょっと照れてる？

「(……そういう正直なところが良いんだ、本当に………)」

◇しきかんどののこうかんどゲージがげんかいとっぱした！

――しきかんどののAに対する好感度ゲージが突き抜け、本来１本しか無い筈が５本目に突入。しかし、３本更に追加でプラス半分。といった感じですね――by水性

さて、京都といえばやっぱりお寺とか神社巡りだよね。

有名なのは金閣寺、清水寺、銀閣寺、伏見稲荷大社、三十三間堂、八坂神社。

色々あって移動も大変かも。

「……本当に、Aの居た世界には人間が多いんだな」

「その代わりに社会的問題とか、環境破壊も進んでるけどね」

「そうなのか。……A、あれはなんだ？」

「んー？」

そう言ってしきかんどのが指を指したのは、３角の形が特徴的なもちもち生地の和菓子。

「あれ？ 八つ橋だよ、甘いお菓子なんだけどね……美味しいよ。買って食べてみる？」

「……いいのか？」

「まぁ、楽しむ為のお金は沢山あるし。そもそもこれってデートな訳なんだから、お互いに楽しまないと」

「あぁ……そうだな」

そしてお土産用のだけど八つ橋を買って、その場で開けてみる。

「ヤツハシという名前の割には、三角形のようだが」

「言われてみると、確かに。いただきま〜す」

私はパクリと食べると、しきかんどのも八つ橋をじっと見たあとに1口食べた。

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