じゅうさん ページ15
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「柱合会議を始めたいんだけどね…」
「…Aは……?」
「どうやら、無惨に呼び出されてしまったようなんだ」
***
何処かひんやりとする空間、無限城に恐る恐る足を踏み入れる。周りを見回してみるが誰も居ない
無惨の私室は鳴女に移動させてもらうしか行く方法が無い。無限城の構造をまだきちんと把握していない為、場所が分からないのだ
鳴女何処かな
トコトコと周辺を歩き始める。鳴女が見つからず半泣きしそうになったが、背後から冷たい空気を感じ慌てて振り返る
そこに居たのは_
「こ、黒死牟、さん…」
六つ目で上弦の壱、黒死牟が、前と変わらない表情で立っていた
私の威嚇や警戒などは微塵も感じていない様子で、大股で近付いてくる
そしてまたあの時のように、私の全身をじっと観察し始める。ぎょろぎょろと目が動く様子に、やはり私は体を竦めてしまう
…駄目駄目、ちゃんと強くならないと
ぱっと髪飾りを付け直し、黒死牟と向き合う
この髪飾りはいつも私を助けてくれる。勇気がない時とか、怖い時も、この髪飾りが鳴らす音と着け心地が私を落ち着かせてくれる
大丈夫、大丈夫
「…やはり……良い…」
「…?」
「……明日の…丑三つ時…ここへ来い…」
(脚をぷるぷると震わせながら)堂々と胸を張って立っていると、唐突に彼が持っていた物騒な刀を手に握らされる
え…丑三つ時?え、これ刀?ちょ、ちょっと待って私は一体何の約束を…?
「…いいものを……教えてやる…」
「あ、え、あのちょっと待ってくだ」
目的が何なのかを聞く前に黒死牟は去っていってしまった。いいものとは何か凄く気になるが、とにかくとんでもないことになってしまった
……はぁ
この刀は、約束を覚えておけということか
「…鳴女……何処…」
とにかく、本来の目的を達成しよう
_______________________________ベベン
何処かで琵琶が鳴いた
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miyui(プロフ) - 続きが気になる!更新頑張って下さい! (2021年12月25日 23時) (レス) @page20 id: f42f8a7275 (このIDを非表示/違反報告)
Sui(プロフ) - orangeさん» ありがとうございます。 (2019年10月23日 21時) (レス) id: 53e4bbf2a1 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - とっても儚くて素敵なお話だと思います!更新頑張ってください! (2019年10月21日 17時) (レス) id: 39433c79c4 (このIDを非表示/違反報告)
Sui(プロフ) - さといも。さん» ありがとうございます (2019年10月18日 21時) (レス) id: 53e4bbf2a1 (このIDを非表示/違反報告)
さといも。 - あ、まってすきです (2019年10月15日 20時) (レス) id: 3b980f9a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sui | 作成日時:2019年10月1日 19時