バスケとケンカと、はじまる恋と。【青峰大輝】

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黄瀬side




別に深い理由はなかった。






1回目頭をぶつけた藍澤がなんか痛そうだったから、ちょっと可哀想だと思っただけ。






それなのに、









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何でこーなったの！！？！？









オレの葛藤も知らずマヌケ顏で寝ている藍澤に軽い殺意が芽生える。人の気も知らないで…









叩き起こそう。そう思ったけど、









藍澤の顔を見ると、なんか心なしか色白？というか青白くて、









今まで気づかなかったけど思ったより細いなーとか、


触ったら折れちゃいそうな手足だなーとか、









なんかそういう余計なことをいっぱい考えちゃって、









やめた。









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藍澤の頭をゆっくりとオレの膝の上まで移動させる。出血大サービスっスからね。今だけだからね。









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…くそ、調子狂う。



なんでコイツのためにあれこれ考えてるんだオレ。









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チャイムの音が不意に聞こえた。






気付いたらオレまで寝てしまっていたらしい。藍澤は変わらずオレの膝の上でのうのうと寝ているけど。






と、携帯の画面を見てびっくりする。
もう2時間目終わってんじゃん！！！






まじかー…と絶望する。まあ、もともとそれぐらいサボるつもりだったからいいんスけど、









問題はやはりコイツで、









こんなに長い時間女子と2人っきりだったことなんか久しぶりで、

はあぁ、とため息を吐く






なんでこんなに呑気なんスかコイツは。






藍澤の顔を覗き込む。



と、微かに顔が歪んでるのが見えた。
よく見ると手も力一杯握り締めていて、






…悪い夢でも見てるんスかね。









無意識に藍澤の髪の毛を撫でる。て、ちょっと！何してんスかオレ！！！









また、ため息を吐く。
最近のオレちょっと可笑しいっスよ…









その時、聞こえてきた足音に思わず顔を引きつらせる。






…まさか、

その悪い予感は当たってしまったようで。







「…もう、ここしかないわ」


「でも、こんな所にいるのかなー？黄瀬君」


なんて、うわ、さっきの女子たちじゃんめんどくさい。






本当にもう、






疲れちゃうな。

ここが見つかったら、次はどこに行ったらいいんだろう。





オレの居場所は、どこなんだろう。









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＿＿＿＿＿＿＿＿もう、いっか。

覚悟を決めた。

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