バスケとケンカと、はじまる恋と。【青峰大輝】

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黄瀬side





「ほら、みんな『昨日どうしたのー？』とか聞いてくるじゃないですか」とか言ったコイツはヘヘッと薄く笑った。




あ、笑ったところ初めて見たかも。







「じゃあオレが聞いたら？」


「叩きますね」


「じゃあ聞かないっス」


「…ありがとう」


「…いや、別に」


オレは何もしてない……









「あんたって変わってるっスよね」


「どこが？」


「香水の匂いしないとことか」


「女子力ないってか」


「オレとか見て騒がないとことか」


「爆ぜろくそが！！！」


「理不尽！！！！！！」


「イケメンだからって調子乗んじゃねーぞ」とか割と本気のトーンで言われてちょっとビビる。

てかオレ調子乗ってねーし。









.









.









.









そのまましばらく沈黙が続く。
正直気まずいけど、オレもここを動くわけには行かないし…









とその時、突然聞こえたズーッという音。

なんだなんだと隣を見れば、ノートに真っ直ぐに引かれた線とノートの上にうつ伏せになっている藍澤Aの姿が目に入った。

あれ、コイツ寝てる？









と、「…は、」と謎の声を発して起きる藍澤。おい、女子力。









そしてまたノートを写し始める。









そしてうとうとする。









なかなか面白い。
てか、眠いなら素直に寝ればいいのに…









.









と、響いたゴンッという音。

どうやら壁に頭を打ち付けてしまったらしい。うわー痛そー…







「＿＿＿＿＿＿＿＿ってぇ……！」


「あんたバカっスか」


「………うるさ…い」







放っておけばまた船をこぐ藍澤。









「……おねが、…起こして……」


「なんでっスかめんどくさい」


「こっの人でなし！！」


「だから理不尽！！」


そもそもなんでそんなに眠いんスか。









またまたうとうとし始める。









.









.









……あー、もう、







「寝ちゃダメっスよー」


「…………んー、うん…」


「…そっち行ったらまた頭ぶつけるっスよ」


「………………………んー…」


ダメだ。どんどん返事が曖昧になる。









と、









また同じように壁の方へ行こうとしたので
思わず藍澤の手をとって引き寄せる。









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そしてそのまま藍澤はオレに寄っかかった。









.









.









…ちょっと待て、







何だこのシチュエーション。

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