バスケとケンカと、はじまる恋と。【青峰大輝】

09 期待ハズレと少しの疑問 ページ11

青峰side




茜です。と名乗ったそいつは、
俺の期待も虚しくあいちゃんではなくて。





小さいため息がこぼれた。









「茜ちゃんって言うんスかー！」


「…そーなんですよ！！」


「そういえばなんで俺の名前知ってたんスか？」


「え！？あ！さっきの人たちが『黄瀬涼太じゃね？』って言ってたので！」






なんて、呑気な2人をぼーっと見ていた。









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＿＿＿＿＿＿＿＿あの時、
黄瀬の方へ飛び出したこいつは、









目で追えないほど速くて









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でも髪は黒くないからやっぱあいちゃんじゃないか









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「で、これからどうするんスか？」


「うーん、取り敢えず友達探さなきゃ…」


とキョロキョロし始める茜、









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あれ、なんかコイツちっちゃくね？









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身長がAと重なってちょっと笑みがこぼれる









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そういやあいつ、今何してんだろ。









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とその時、前方から紫原と緑間が歩いてくるのが見えた。


「あれー、峰ちんと黄瀬ちんじゃん」







コイツらでけーな。人混みでもすぐ気付くわ。









「なにをしているのだよ」


「ナンパされた女の子を助けてたんスよ！」


「へー」









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「……あれ、」


「どうしたのだよ」









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「…茜ちゃんが、消えた………？」


「は？」









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後ろを振り向くと、確かにさっきまでそこにいたはずの茜が、









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いなくなっていた。

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