第二十六話 魔女の裏切り ページ25
アストリッドが叫ぶが何も起こらない
「・・・え?」
それどころか先程まで戦闘をしていたはずの使者達の姿が見えない
「どうして・・・ユーグスタクトの使者よ!出て来て!出て来なさい!・・・来てよ!!!」
アストリッドが叫ぶが使者は現れない
「当たり前じゃないですか。魔力が強制的に外に流出させるのですから使者を呼びだし維持するための魔力もあなたから切り離されるわけです」
「っ・・・」
「今のあなたは何も出来ないただの小娘。あなたが散々見下してきた人間の小娘と何も変わらないんですよ」
座り込み呆然とするアストリッドを見下すラザフォード
「ねぇーるるっちー終わったぁー?」
破壊された扉から10代後半の少女が現れた
明らかに時代遅れをした三角帽子にマントを羽織った少女は紫色の髪の毛を掻き上げながらラザフォードに近づく
「えぇ。予定どおりユーグスタクトは捕獲しましたよ」
「うわぁー本当の本当にユーグスタクトだぁ!切り刻んで食べたらどんな味がするんだろうねぇ」
「その程度でユーグスタクトが死ぬとは思いませんけどね。てかそもそもあなたに“味覚”なんてあるんですか?」
「だよねぇー。じゃあさ、いっそ切り刻んで鍋に放り投げて脳を磨り潰してみるってのはどぉ?ユーグスタクトを食べたらすんごい発想しちゃうかもなぁー。んでもって、おもしろいもの書けそう♪」
「ひっ・・・」
あまりの会話にアストリッドの喉が小さく鳴る
「まぁそうするのもおもしろそうですがまだこの小さな魔女さんには役目があります。殺してはいけませんよ」
「はぁーい」
残念そうに返事をする少女
「そういえばグイードのおっさんどーしたの?」
「あっちは別件で動いてもらっています。それよりナーシャ、あなたこそここにいていいのですか?」
「む、確かにその陣の近くにいて平気じゃないわぁ。でもへーき。ねねっ、あなたのお名前はぁ?」
「・・・」
「えー名前、教えてよぉー。同胞は結構見たことあるけど同じ同胞でもユーグスタクトは別格だもん。生で見るの初めて!」
「・・・どう、ほう・・・あなたも魔女・・・」
「私ねー、ナーシャ・イグノランス。イグノランスの魔女だよん」
「イグノランス・・・無知の家・・・魔女の裏切り」
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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (2017年9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時