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第十四話 館の主 ページ15

驚き目を見開くがすぐ後退をして安全な距離であり自身の射程距離でもあろう場所に下がるエミリー

「魔術師相手に力の出し惜しみなんて勿体ないわ。せっかくだもの。遊び相手になってくれると嬉しいわ」

漆黒の液体はそれ自身が意志を持っているかのように地面に広がり影を吹き出す漆黒の泉となる。やがて泉から漆黒の影を纏う者達が生まれてきた

「ユーグスタクト…あぁ、成程。貴女様が当代でございましたか。これは数々のご無礼をお許しください。しかしせっかくの機会です。私の力がどこまで通用するのか、私の力で主人が守れるか。なぜ貴女様がこの家を襲うのか理解しかねますが…リオン、いらっしゃい!」

エミリーの陣の奥から獣の唸り声が聞こえそこから茶色の毛並みをした狼が現れた

「ふーん、可愛い使い魔ね。リオンって言うんだ」

興味深そうに現れた狼を見つめ魔術の解析を始める

「ありがとうございます。貴女様の使い魔を初めてこの目で見ましたが、やはりユーグスタクト様が使役するだけあってとても立派ですね」

「うーん、使い魔とは違うんだけどなぁ…まぁいいわ、やっちゃいなさい!」

漆黒の集団は影を撒き散らしながら突進する。アストリッドはその間に自身が生み出した漆黒の泉に沈み消える。漆黒の集団に気を取られているエミリーはアストリッドが消えたことにまだ気づいていない。エミリーが漆黒の影に応戦している背後に漆黒の泉が生まれアストリッドが現れる。エミリーの首をめがけ鎌を振り下ろそうとしたその時、
キンッ!と金属音が鳴り響き、鎌が弾かれた

予想外の方向に弾かれ刃が不安定な軌道を描きながら空を切る。鎌を掴み直し状況を把握するため後退する。
「お待ちください。」
「誰!」
声が聞こえた方向に向け砲弾を発射するが砲弾は結界に弾かれ消滅した。螺旋階段の上で車椅子に乗った老人が二人を見下ろしていた。
「我が主、危険です!」
「かまわんよ、そのお方は来るべくして来た客人でもあるし、お前のような者が手を出していい相手でもないよ。魔術を解きなさい、エミリー。」
「…はい。」
敵の前だが主の命に従い魔術を解除するエミリー。相手が魔術を解体したのを見て興が削がれたのかつまらなさそうにちいさくため息をつき最低限の障壁と鎌を残しながら泉と漆黒の影を消す。
「―――初めまして。ユーグスタクト家13代目、アストリッド・ユーグスタクト様。」
「へぇ、私のこと、知っているのね。」

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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (2017年9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時

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