８４ Side Jun ページ16
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「お疲れー」
カレンダーは１２月となった。ということは有馬記念まで１ヶ月もない。だからなのか翔くんが決起集会を開こうと言った。偶然５人とも中山にいたので、一番近い翔くんの家に行くことになった。
翔くんの家は広い。以前はそのだだっ広さが無機質な印象を生んだが今はところどころに色が見える。明らか野々村さんの物と思われるのが見えて順調さを窺わせる。
そう伝えると翔くんは嬉しそうな顔をした。
「何だろうな。彼女だと許せるんだよ」
それだけ許せる人に出逢えたってことだよね。
俺は４人を見渡す。そっか全員彼女持ちか。……俺含め。
「そっか全員彼女いるんだ。良かったよねえ」
俺と同じようなことを相葉くんが言った。
これは決起集会のはずが、恋愛話に展開するな。……まあいいけど。
「まさかトップバッターが翔ちゃんとはねえ」
「皆が言え言え言うから言ったんだよ」
「野々村ちゃん可愛い？」
「可愛い。最高」
「翔ちゃん何想像してんのー？」
「はあ？普通に言ったまでだよ」
実は机に並べられてる食べ物は野々村さんが用意したもの。当の本人は５人で楽しんで下さいっていなくなって。どこまでも奥ゆかしい。それでいて芯が強い。さすが翔くんの惚れた人だ。
「大ちゃん絵里ちゃんとはどう？」
「どうも何も。そんなに変わんないよ。違いはやってるぐらい」
「なんか大ちゃんの後ろにいた絵里ちゃんのイメージだからそういうの聞くと複雑」
「俺も」
「想像しないで」
俺もちょっと複雑だけど、絵里ちゃんが大野さんを見てきたのを知ってるから兄的立場からすると嬉しかったりする。
「潤さ、自分の姉と友達が付き合ってるのってどうなの？」
「付き合うのはいいんだけど、相葉くん姉貴見たらすぐくっつくし姉貴も満更じゃなさそうだし、そこはちょっと」
姉貴が経理のために厩舎に来るとすかさず相葉くんが来て、事務所が甘い空気となる。
いいんだけどね。相葉くんの長い片想いが終わったってことだから。
「雅紀は人目はばからないタイプだったっけ？」
「だって瑠未さんとは生活時間帯が合わないんだもん。出来る限りいたいじゃん」
「ああそれは言えてるかも」
「良いよね翔ちゃんは常に一緒で」
「それが最大の利点だね」
翔くんと相葉くんが酒を片手にボーイズトークをしている。
次は俺だなと身構える。
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ユタカ(プロフ) - むにゃむにゃんさん» 読んでいただきありがとうございます。そう言っていただき誠に光栄です。ぜひ競馬場に行ってみて下さい。サラブレッドかっこいいですよね。 (2019年5月2日 8時) (
レス) id: 442d8bbd1b (このIDを非表示/違反報告)
むにゃむにゃん(プロフ) - アカシ〜！きっと勝ってくれると思いながらもドキドキしながら読ませていただきました。昔行った競馬場で見たサラブレッド達のキラキラしたオーラが忘れられません。また中山に行きたくなりました。素敵なお話しをありがとうございました。 (2019年5月2日 1時) (レス) id: 5224fbc573 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユタカ | 作成日時：2019年2月27日 9時
