25涙 ページ27
阿伏兎「……なるほどな」
司令室で話す神流を前に、
阿伏兎はそう言った。
神流「なるほどって…分かってる?
まぁ、ホントは
分からなくてもいいんだけれど」
阿伏兎「だが、今までの感じからすると
秘密って程のもんは見当たらなかったが?」
神流はフゥっとため息をついた。
神流「だって、
まだそれに関しては何にも言ってないもの」
阿伏兎「はぁ?じゃあ、関係のない話を
長々と聞かされたってのか、俺達」
阿伏兎は隣に目を向ける。
そこには、机に伏せて寝ている神威の姿。
阿伏兎「団長も寝ちまう始末さ。
一番聞きたがっていたのは団長なんだがな」
神流「阿伏兎。あんたは前に、
私に言ったね。
団員に足止めされたとき、
私ならどうにかできただろう?って。
それは、あの団員を倒せ、
ということも意味していた。
その時、私は冷たく言い放ったでしょ?
見損なったよ、と。
その理由がコレだよ」
すると、
阿伏兎の前に手を差し出す神流。
阿伏兎「なんだ?」
阿伏兎は神流の腕、いや、手首を見た。
そこには神流の手首に巻かれた
青く輝いているブレスレットがあった。
神流「私は、
このブレスレットのおかげで……
闘うことも、
相手を倒すことさえも
出来ないようになってしまった。
つまり、生きる価値もない
ただの屍(しかばね)……」
阿伏兎「……」
神流「これが、私の過去。
これが、私が隠してきた事。
同じ夜兎とは思えないでしょ?」
神流は目に涙を浮かべながら言う。
阿伏兎は、ただただ神流を
見ていることしかできなかった。
神流「同じ夜兎として、
同じ仲間として聞いてくれてありがとう。
本当にうれしかった。
団長も、阿伏兎も、みんな私の大切な人だよ」
そう言うと、
神流は司令室を静かに出て行った。
そして、一人静かにつぶやく。
神流「ここ(春雨)を出なきゃ。
このことを知られた以上、
私は、ここにはいられない。」
団長がよく言う。
「弱い奴には興味がない」と。
そう、今の私は春雨に必要ないもの。
闘えない夜兎なんて。
神流の瞳にたまった涙は
ぽとりと落ちた。
神流「またね団長。阿伏兎」
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキー銀魂相性メンバー
沖田
27人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カピバラ´-ω-`)(プロフ) - 藍音さん» 最後までコメントして頂き、本当にありがとうございます! ちょこちょこ神楽などのキャラもだそうと考えています☆ その分神威達の出現率が低くなる場合が…!泣 地球編でも、こった 話を書くぞオオオ!! 次回作もぜひご覧下さい!! (2016年7月14日 16時) (レス) id: 117fc41f06 (このIDを非表示/違反報告)
藍音 - 次は地球が舞台ですか♪ とっても楽しみです♪ 神楽ちゃんとか出てくるんですか? (2016年7月14日 7時) (レス) id: d7bf34ca35 (このIDを非表示/違反報告)
カピバラ´-ω-`)(プロフ) - お待たせしました!!笑 天人を動かす洸…なんだか変な感じですが、やっぱり平和が一番ですね☆(・∀・) はい!!続編にもぜひ 来てください!!!!(*^▽^*) (2016年7月9日 14時) (レス) id: 117fc41f06 (このIDを非表示/違反報告)
藍音 - お久しぶりです♪ コウさんしっかり者ですね! 続編楽しみにしてます!!!!! (2016年7月8日 20時) (レス) id: d7bf34ca35 (このIDを非表示/違反報告)
カピバラ´-ω-`)(プロフ) - 藍音さん» 返信遅れてすみません!!!!(´;ω;`) 主人公の神威に対しては ただの恋愛ではないんですヽ(*´∀`)ノ 尊敬する人、としてなんですね(´ω` ) もうそろそろ完結です!! \( ˙ω˙ )/ (2016年7月1日 18時) (レス) id: 117fc41f06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カピバラ´-ω-`) | 作成日時:2016年4月30日 23時