【挿絵入り】約 束 ノ イ ズ 。#03 【歌い手】

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目が覚めると、見慣れない部屋にいた。
あたりを見渡すと、既に着替えを終えて作業らしきことをしているアンさん。
ちなみにメガネモードだ。

ア｢…あ、Aちゃんおはよう！
体調はどう？｣

どうやら熱を出してここにいたようだ。
私は首を縦に振って返事する。

そういや、まだれをるちゃんに謝れてないなぁ…。
早く謝らないと。nqrseにも、luzにも。

…そんな私の気持ちを読み取ったのか、アンさんは私の元に来て頭を撫でる。

ア｢これ、れをるちゃんが持ってきてくれた端末。

着替えておいて。女子組が迎えに来るって。｣

…れをるちゃんが持ってきてくれたの…？
私は胸の奥が熱くなるのを感じた。
じわじわと湿ってくる目の淵に気付かないふりして指定された奥の部屋へ急いだ。

端末を操作して服を選ぶ。
いつもの白いワンピースにしよかとも思ったけど、
たまたま目に映った水色のTシャツが気に入ったのでそれを白いスキニーをチョイス。

髪も梳かし終えたので、ドアを開けて部屋を移動…

したんだけど、部屋の中には上裸の詩人さんとその上に乗っかるクプラさん。
2人はこちらを見つめて固まってしまう。

アンさんが必死に笑いをこらえてるのが見えた。

貴｢…みみみ見てないですよ？！
なーんにもみてないです！

ま、まさかクプラさんが上裸の詩人さんを押し倒してるところなんてこれっっぽっちも見てません！

クプラさんが下じゃないかとか一瞬たりとも思ってませんから！！｣

アンさんの吹き出す声が聞こえる。
そのままヒイヒイと息切れしながら笑い続けるアンさん。

クプラさんは｢俺どちらかといえば攻めだから！Ｍなのは設定だから！！｣と喚いていて、

詩人さんは｢いや全部口に出てるし見事なフラグ回収乙です｣と苦笑いを貼り付けてまくし立てた。

…本当に、灯油さんがどれだけ苦労しているかが垣間見える瞬間だった。

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