ねたみ1 ページ34
「作者B……?」
女子Bちゃんに打ち明けられたその名を、私はゆっくりと唱えた。
作者B……,それは紛れもなく、さっき私のコメントに返信をくれた人だ。
そして、事実上一つの騒動の発端になってしまった人物。
「う……うそ……そんな偶然……?」
私は驚きのあまり、理解が追いつかず。実感を得れない。
『今からメッセージボードにメッセージ書き込むね。それで信じてもらえる?』
間もなく、私のボードに「作者B」さんからのメッセージが届く。事実を呑み込みつつも、しかし疑問が残る。
何故女子Bちゃんはこのことを急に言ってきたのだろう?
そして……作者として最低って……?
『私は、まだ書き始めですらないてんしさんの「占ツクの体験談」の作品が異常な高評価を受ける中、まだ評価のしようが無いとコメントをして、信者たちから反感を買ったユーザーなの。
作者AさんとAちゃんのやりとりにその時の話題もあったから、作者Bのことは分かっているよね』
「う、うん……」
女子Bちゃんの声はかすかに震えている。
「私は、確かに作者Bさんの言っていることはそのとおりだと思ったよ」
『違うの』
「……え?」
『確かにてんしさんってだけで異様な評価を受けていたのはおかしいと思う。でもね、その感想は結果にすぎない……私は……私は……』
掠れるような声。
私は思わず受話器を握りしめる。
『……私は……てんしさんの人気に嫉妬していただけ。そのために粗を探した結果、ああいうコメントをした。それが本心なの』
嫉妬?私は呟いた。
『作品を公開する覚悟。評価の意味。私は全て理解した上で作者をしているつもりなの。なのに評価は伸びない。周りの作者を羨む気持ちばかり。てんしさんの人気が理解出来ない。
……てんしさんなんて大嫌い。でもその気持ちは、正直てんしさんへの嫉妬が大半』
私は、女子Bちゃんの今までの言動を思い浮かべる。
『だからね……本当は、信者や後輩Aちゃんに言われた、「人気に嫉妬してるだけ」って言うのも、私にとっては間違いじゃないの。……認めたくないけど、それが私の本心なんだと思う。
隠してはいるけれど、向上のためとか、切磋琢磨の気持ちだけが批判に繋がる訳じゃないんだよね』
426人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シリウス(プロフ) - よし、更新来た!後輩A、先輩の個人情報を掲示板に載せるとか…下手したら自分も特定されるかもしれないのに…こいつはネットやるべきじゃない(確信) (2017年2月16日 19時) (レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 冥界の管理人/風亜さん» あんなんが葉っぱに溢れ返ったら…どうなるか想像したくないですね… (2017年2月16日 0時) (レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
冥界の管理人/風亜(プロフ) - シリウスさん» この話では、無法地帯なフリー掲示板に無秩序なスレが立ってしまって、手に負えない状態なようです……こんなことが起きなければいいなあと思っています……(ノД`) (2017年2月16日 0時) (レス) id: bb8e6c546c (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 信者がいるから嫌われるのにね…後輩A最悪です…あと、本物の晒しスレは暴言ダメだけどね。 (2017年2月15日 23時) (レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
Rihu(プロフ) - 後輩Aをに(サッカーで培った)蹴りでもかましてやりたいです(((((( (2017年2月15日 20時) (レス) id: 69d8711b64 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:風亜/冥界の管理人 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huua/
作成日時:2014年4月6日 19時