【爽快に】 青春を送ってみた

【4】 ページ4

…




｢テストどうだった？｣

｢急に話題振るねキミ。｣

｢僕はみんな平均ギリギリだったよ。｣

｢ねぇ、無視？？｣



私もサイダーを買い、飲もうとしたら急にテストの話になった。
サイダーを一口飲んで、ふぅ と息をつく。



｢平均ギリギリって…碓氷くん勉強苦手なの？｣

｢ん〜そうだね、得意じゃない、かな？｣

｢へー。｣

｢ねぇLINE交換しよー。｣



なんだこのマイペースさは。
会話が噛み合ってない気がするのだが。
この流れでLINE交換するか普通！？



｢はい、QR読み取って？｣

｢う、うん。｣



すっかり碓氷くんのペースに飲み込まれてLINEを交換してしまった。
友だちの欄に"Sou"が増える。



｢同じクラスなんだしさ、もっと話そうよ。
オリエンテーション合宿もあるし、山田さんと仲良くなりたいなー。｣



そう言って、首を少し傾ける。
不覚にも可愛いと思ってしまった。



｢私でよければ…？｣

｢サイダー仲間ね。｣

｢ぷっ、なにそれ。｣



ネーミングセンスの無さに笑うと、碓氷くんも嬉しそうに笑った。
碓氷くんの笑顔可愛いな、女の私も嫉妬するくらい。
なんなら、声だって可愛い。男の子のくせに…！



｢じゃあ僕いぶくん待たせてるから行くね、ばいば〜い！｣

｢あ、うんまたね。｣



おそらくお友達であろう名前を言って、すたたたーと戻って行った。
またサイダーを一口飲むと、体がパチパチした感覚になっていく。
不意に吹いた風が気持ちいい。




…

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