【HQ】宮侑くんが嫉妬するお話。【宮侑】

嫉妬しない25 ページ25

目の前いっぱいに広がる侑くんの顔。



まつ毛、長いなぁ。





そんなことをこんな状況で不意に考えてしまう。




「っ…や！」




どん、と肩を押して離れる。



なのにグイッと腕を引っ張られてまた、キス。






「…………黙ってろや。」





低い声で呟かれ、萎縮してしまう。




噛み付くように重ねられた唇は酷く冷たくて。






嫌だ、嫌だ、いやだ、




「やめてよっ、…！」






思いっきり侑くんの肩を引っ張る。





「痛ッ…おま、いきなりなにしよん、」




唇が切れたらしい侑くんが顔を歪めた。








「侑くんは！！！！！」





もう侑くんの顔なんか見れない。



涙が出てきて、頬を伝う。



感情が爆発しそうだ。





「侑くんは！！こんな事なんでもないのかもしれない！！！ただの気まぐれで、私の事なんかなんとも思ってないかもしれない！！！！！！！！！
でもね！！！！！




私はそんな気まぐれにいちいち傷つくんだよ！！

バカみたいに振り回されるし！！
夜も寝れないし！！！

わた、私ばっかり、




私ばっかり好きなの、もうやだぁっ…！」







子供みたいに泣きじゃくって、叫んだ。




腕が震えていて、唇を噛み締めていないと立っていられなかった。






侑くんがどんな表情をしてたかなんて知らない。





見たくもなくて、







「もう、関わらないで。」








一方的に別れを告げてその場を去った。

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