改吸血鬼の妹は狼に恋をする【大神晃牙】 (ページ1)

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０１出会いページ1

高校１年生の夏。

下校中、風に日傘を飛ばされてしまった。
これは完全に油断していた私が悪い。

そして生まれつき日光が苦手な体質の私。

当然この暑さで耐えられるはずもなく、
公園の木陰でぐったりする羽目になった。

身体が重い。

日が沈むまでここにいようか。

とりあえず誰かに連絡取らないと、早く何か飲まないと。
頭ではちゃんと分かっているのに身体が動かない。

こんな暑い日に学校だなんて信じられない。
もう夕方だというのに暑すぎではないだろうか。

「おい、大丈夫か」

眩しい。

月光色の髪をした夢ノ咲の生徒。
狼のような金の瞳だ。すっごく綺麗。

「お前…」

私の顔を見た彼は目を見開いた。
何か言いたげな顔をしている。

１人じゃない。

そんな安心からか身体の力が抜けた。

今の私、ひどい顔してるんだろうな。

「お、おいっ、大丈夫かよ！」

意識が遠ざかっていく。
これはダメな奴だ。

この人になら看取られても良いかもなぁ

…なんてね。