34 漢字王 ページ34
『ただいま〜』
やっぱり変な感じだ。家からは明るい声が聞こえている。もちろんこの声の主は両親だ。
「A、おかえり」
「おかえり〜！ねぇA！明日はどんな服で行ったらいい？」
『…服？』
リビングに沢山の服が散らかっていた。うわぁ…。そんな近くで父は呑気にコーヒーを飲んでいる。
「だって明日は可愛い息子のライブ！張り切っちゃうじゃない…♪」
そう言い手に取ったのはキラキラした服。これはステージに立つアイドルより目立ちそうだ。なんとかしてシンプルにしてもらわなくては。
『ねぇお母さん、これはどう？シンプルだけど動きやすくて素敵だよ』
「あら、いいわね！キラキラしたのも良かったけど…それにする！ありがとう、A！」
とりあえず母は大丈夫だろう。次は父だ。
『お父さんも、キラキラした服とかスーツはやめてよね』
「え、スーツダメ？」
声をかけてよかったと思った。スーツなんて絶対だめだ。ライブは授業参観か何かだろうか。
『だめ！ライブ会場は暑いんだから…』
「Aがそう言うなら…やめようか」
少ししょんぼりしたように見えたが納得してくれたようだ。私は制服でいいか。
今日って零兄と凛月兄帰ってくるだろうか。2人に朝のことを話しておきたい。
＿夜(18〜19時ぐらい)
「ただいま〜」
「帰ったぞい♪」
2人が同時に帰ってきた。不仲だと思っていたがこの感じだと実は仲良しなんだろうか。
「おかえりなさい！ご飯、出来てるわよ〜」
ちなみに私と両親は食べ終わっている。後は零兄と凛月兄だけだ。
『2人で帰ってきたの？』
「んなわけないでしょ、たまたま家の前で会っただけ」
「零〜凛月〜！着替えて早く食べてしまってね」
私と父はテレビを見ている。人気のクイズ番組だ。母は洗い物、いつもは私か凛月兄がしている仕事だ。
「難しいな、この番組。なんだ？この漢字…もも？」
『それは多分…
「お前そんなのどこで覚えたんだ…」
驚いた顔で私を見てくる。小学生の時に自由研究で食べ物について調べたときに見かけた、それだけだ。
「お、次は魚の問題か。えっと…
『
「全部読めるのか。」
『うん』
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冬乃(プロフ) - よっ！ (2018年8月30日 18時) (
レス) id: db15aabe3a (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 面白い作品で好きです！あと、12話で英智さんのあだ名がエッちゃんじゃなくてセッちゃんになってますよ? (2018年8月19日 21時) (レス) id: 23ae3ada38 (このIDを非表示/違反報告)
リーリエ - とっても面白いです！続き楽しみにしてます♪ (2018年8月15日 17時) (レス) id: e54f7d496b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごあめ | 作成日時：2018年8月2日 0時
