21 天祥院英智 ページ21
天祥院英智が言葉を発すると緊張感のある空気に変わった。
「ふふ、そんなに緊張しないで。」
そう言って微笑む天祥院英智。あぁ、苦手だ。そして今、一瞬目が合った気もするが私は知らない。
「さっきお話もありましたが今日は話があって来ました。」
みんな真剣に話を聞いている。嫌でも耳に入ってくる心地よい声。気を抜いたら寝てしまいそうだ。
「…普通科の生徒、数名にアイドル科の生徒と一緒にステージに立ってもらう。そして歌って踊って貰いたいと思っています。」
…は？
体育館が一斉にザワザワし始めた。そりゃそうだ。というか校長も驚いている…知らなかったのか。
「…ただしステージに立てるのは各学年男女1人ずつ…つまり6名。」
彼は一体何を言っているのだろうか。
「その6人にはアイドル科のfine、Trickstar、Ra*bits、Knights、UNDEAD、紅月のどれかのユニットに一時的に入ってもらう。」
勝手に進んでいく話。校長は驚きで声も出ないようだ。
「ユニットは5人までなんだけどKnightsはリーダー不在のため問題なし…だね」
天祥院英智が話す度に体育館の話し声が消える。どうしてかは分からない。けど自然と話すのをやめてしまう。
「各学年男女計6人は来週までに決めて欲しい。決め方は自由。…それじゃあこれで話は終わります」
全校生徒の前で一礼する天祥院英智。そして静まり返る体育館。
「て、天祥院さん、ありがとうございました。だ、代表生徒の決め方は投票でいこうと思います。」
話し出す校長、緊張のせいか声が震えている。
…そして私たちはやっとこの地獄の体育館から解放された。結局敬人兄と椚先生なにも話さなかった。来ただけらしい。
「ステージに立つとか普通無理だろ〜」
「俺、ちょっと興味あるな」
「え、まじ？」
「○○なら出来そうだよね」
「あーわかる。」
周りなら聞こえるのは同じ話題。全校生徒がこの話題について話している。
「A！すごいよね！！ワクワクしちゃう！！」
『ルナは出たいの？』
「出てみたいな〜って！だってこんな機会もう絶対来ないでしょ？」
確かに…そうかもしれない。けど私は出たと思わない。
「朔間さん…ですよね。少しいいですか？」
後ろから声をかけてきた。振り向くとそこにはアイドル科の教師、椚先生が。
なんの用だろう？
『…はい。そうですけど』
「少しお時間よろしいですか？」
『分かりました。…ルナ、先に行っといてもらえる？』
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冬乃(プロフ) - よっ！ (2018年8月30日 18時) (
レス) id: db15aabe3a (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 面白い作品で好きです！あと、12話で英智さんのあだ名がエッちゃんじゃなくてセッちゃんになってますよ? (2018年8月19日 21時) (レス) id: 23ae3ada38 (このIDを非表示/違反報告)
リーリエ - とっても面白いです！続き楽しみにしてます♪ (2018年8月15日 17時) (レス) id: e54f7d496b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごあめ | 作成日時：2018年8月2日 0時
