逃げて追って、その先は【あんスタ】 (ページ20)

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115.反応は楽しむべきだページ20

『じゃあお昼、ご馳走様でした。皆、午後の部も頑張ってね。あと、私が来てる事は言っちゃダメだよ。特に奏汰』

どうも君は斎宮に私の事を言ったっぽいからね。

そんな思いを込めて彼を見れば、いつものようにニコニコと微笑みながらそれでいて、ゆっくり視線を逸らしていた。

……やっぱりか。まぁ過ぎた事はしょうがないけどさ。

守「えぇ!?言っちゃダメなのか!?」

そして何故か反応する守沢君。

『うん、だって私が来てる事分かったら、こっちばかり見ちゃうかもでしょ?だからだよ〜』

そう言えば彼は納得したのか、分かった!と元気よく返事をしてくれて。

……まぁ本音を言えば、“彼”がどんな反応をするか見たいってのもあるんだけどね。

そんな思いは胸に秘めて。

な「でもAちん、泉ちんには言ってた方がいいと思うぞ?知らなかったら、後で今みたいに呼び出し食らうかもだし……」

なずなの提案は最もだ。だけど。

『んんー、そうなんだけどさぁ。言っても言わなくても、結局は後で瀬名君は呼び出しそうだからねぇ』

だったらこちらも反応を楽しむべきだと思うんだよね。

そう言えば、ここにいる皆は何故か納得したようで。

うん、皆が普段の瀬名君見て、どう思ってるかがヒシヒシと伝わってくるよ。

とまぁそれは置いといて。

『じゃ、そゆことだから。皆頑張ってね』

そう言った私はヒラヒラと手を振って。

個室から出ていった。

……久々に楽しい食事だったなぁ。

私の口元は弧を描いていたのだった。