243.巴日和の楽しい1日 ページ11
今私達は可愛らしいカフェにいて。
目の前にいる巴日和は、私の顔を見たままニコニコ微笑んでいる。謎い。
『んで、どうして私を連れてきたのさ。やっぱ荷物持ち?』
巴「だからずっと言ってるじゃないかね!これは僕とAちゃんとのデートだよ!」
『嘘だ』
私知ってるもん。巴日和が学園にいた時から、こいつの話は半分しか信じたらいけないって事。
巴「むー、どうやったらAちゃんは僕の言うことを信じてくれるんだね…」
『どうやってもあんたが言うこと半分しか信じられないよ』
ただでさえ、前のfineの事もあるんだから。
だいぶ前を向けるようにはなったけど、まだ巴日和と乱凪砂については複雑なんだ。けど、
『……信じて欲しいんなら、態度で示せばいいんじゃない』
気付けばそんな言葉が零れていて。
巴「…!そっか、そうだね!」
表情を明るくさせた巴日和はそんな事を言うなり、向かいに座っていた席から腰を上げた。
え、何でわざわざこっちくるの??え?
巴「確かにAちゃんにもっと、もっとアピールしなきゃだね」
『え……』
いきなり耳元で謎の低音ボイスで囁かれたと思ったら、次の瞬間、こいつ跪いたんだが。
『え、ちょ、何してｰｰｰ』
巴「僕は君の事が大好きだよ、A」
私の右手を恭しく掴んだかと思えば、そこにキスを落としてきた。……て、はぁぁぁ!?!?
『ちょっ!!いきなり何してんの!?///』
周りで見ていた人たちの、湧き上がる歓声。そして私の悲鳴。
……いやいや、ホントに何考えてんの!?てか、前もこんな感じでキスされた気がするんだけど。て、え、こいつホントにアイドルの自覚あんの!?
と、そこまで考えて気づく。
そう、巴日和はアイドルだ。しかも結構名の知れた。
軽く変装していようが、見るからにアイドルオーラが漏れている。
そんな目立つ人がこんな事をしているとｰｰｰ
「ねぇ、あの人何かアイドルの人に似てない?」
「え、まじ?ちょ、やばくない!?」
「てかてか、王子様じゃないの!?」
なんて声が聞こえてくるのも当たり前で。
勢いよく立った私。
巴「あれ?どうしたんだね?」
『どうしたもこうしたもないでしょ!?とにかく行くよ!!』
未だに収まらない赤い顔と、周りのザワメキを聞きながら、私は巴日和の手を掴んで、お金を払うとすぐさまそこから離れたのだ。
赤い顔のまま怒る私とは裏腹に、手を引かれる巴日和がそれはもう楽しそうに笑っていたのなんか、私は知らない。
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日和 - 最後まで読みました！もうすっごい素敵でした！番外編も読みたいです！待ってます！ (2020年2月4日 9時) (
レス) id: 972516cad5 (このIDを非表示/違反報告)
松並ゆの(プロフ) - 日和さん» ありがとです！物語ももうクライマックス、最後までお楽しみ下さい♪ (2020年1月29日 18時) (レス) id: c69e9f8b84 (このIDを非表示/違反報告)
日和 - すごく面白いです！続きがとても楽しみです！ (2020年1月29日 14時) (レス) id: 972516cad5 (このIDを非表示/違反報告)
松並ゆの(プロフ) - 白雪さん» コメントありがとです!時間はかかりますが、ちゃんと更新しますのでもう少しお待ちください…♪ (2019年11月6日 22時) (レス) id: 5fc703e917 (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2019年11月5日 0時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：松並ゆの | 作成日時：2019年3月8日 23時
