【ハイキュー!!】いつの日の道はこれから【短編集】

これから変わる・２ ページ23

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体育館から声が聞こえはじめる。山本君、今はこんなんだけどいざ練習・試合となると雰囲気はまったく違って。

それなら私なんかが口出したって意味ないよね、と思わず苦笑した。

山本君が誘ってくれたから(厳密には違うけど)、こうやって今マネージャーできてるっていうのに。そこは時間をかけるしかないかなあ。


「山本君、そろそろ始まるみたいだよ」

「っあ、ハイ!! 今行きます!!」

「……頑張ってね」


苦く笑いながら言って、「あ」ひとつ思い出した。

体育館まで走ろうとする山本君を引き止めて、固い顔をする彼に問いかける。


「あのね、山本君。私いま部員皆に聞いていることがあるんだけど」

「……？ 何スか？」

「えっとね、やっぱりまだ慣れないこと多くて。だから、皆にそれぞれ聞いてみて――」


要望とかないかな。そんな"同じ質問"を途中で飲み込んだ。

何故そうしたかはわからなくって。でも、彼に聞きたいのは別のこと。


「……あの、山本君」

「ハイ!?」

「私、ちゃんとやれてるかなあって、思ってて。……だから、私を誘ってくれた山本君に、聞きたいんだけど……」


言う方も訊かれる方も緊張しっぱなしだった。

そんな緊張が全部伝わってきた。


「……まだ、自信、なくて……」

「っ、Aさんは!!」

「…………え？」


不安で揺れた声に、選手宣誓のように力強くて実に彼らしい声が覆いかぶさる。

山本君は一瞬ためらった後、言ってのけた。



「変わらないで、そのままがいいと思います!!」

「…………へ？」

「失礼します!!」

「あ、ちょ、待って山本君!?」


呼び止めようとするも時すでに遅し。脱兎のごとく駆け出した山本君の姿は、あっという間に体育館へと消えていた。

中から声が聞こえる。


「研磨ァァァ!! 練習だァァァ!!」

「虎うるさい」

「うるせーぞ山本ー」


つーかお前どこ行ってたんだよ、という黒尾先輩の声。


――ねえ山本君、ひとつだけ聞いていいですか。

どうして、私の頬が熱いのと同時に、あなたの顔も真っ赤だったんでしょう。


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実際に恋すると遠慮して吃ってうまくいかない単細胞組が好きなんだ……わかれください……(大の字)

女子だから苦手なんじゃないよ好きだからこそ苦手なんだよ！ ゴール遠いね！

虎の誕生日スルーしてしまったので供養です。ありがとうございました。

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