［完］初恋 △ アルカンジュ 。【黒】

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Ren


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司会「続きまして、ケーキ入刀です」




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司会「続いてはファーストバイトです」




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司会「ゲストのスピーチに移ります。」




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司会「新郎謝辞に移ります」





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約1時間。
ずっとこんな感じだ。

心ここに在らずって感じで、何も覚えていない。




Aのスピーチすらも聞く耳を持てず、
ただずっと思うのは、

俺が隣にいれたらな

ってことだけ。






康二「めめ！もう帰るでー！」


「あれ。もうそんな？」


康二「そーやで！二次会どうする？」


「……康二は？」


康二「そりゃ行くわー！しょっぴーおるし！」


「だよな。行くわ」





いったところで、俺はただ辛くなるだけ。
そんなことは目に見えてわかっている。

でも帰ったところで、
誰にも言えないこの想い。

行っても行かなくても変わらないのであれば、
行って2人の幸せを目に焼き付けて、
忘れよう。そんな、安易な考え。





「多分、こんなことしても無理だけど」


康二「なんかゆった？」


「なんもないよ」




20年間の片想いがそんな一瞬で消えるわけ無いだろ。






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