［完］初恋 △ アルカンジュ 。【黒】

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Ren



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翔太「二次会に来てくれた皆さん！ありがとうございます！」


A「ありがとうございます」


翔太「俺たちの幸せを分け与えるんで、ここで出会いをみつけて帰ってくださーい笑」



《うるせー！》
《独身女性の皆さん！俺とかどうですかー！》




…やっぱりそうか。
結婚式の二次会なんて大抵出会いの場。

ほら、いま俺の隣にも




・「あの、一緒に飲みませんか？」


「…あ、俺出会いとか求めてなくて…」


・「彼女さんいましたか、」


「いや、居ないんですけど」


・「！そうなんですね、じゃあ連絡先でも…」


「…いや、好きな人いるんで誤解うみたくないんです」


・「…すみません」



何度同じような会話をしたか。
5人程とそんな会話を繰り返していると、

俺に連絡先を、聞いてくる女性はいなくなった。



すると


A「蓮、モテモテじゃん！彼女候補いた？」


「いねーよ。全部断った」


A「あ、そーなんだ」


「おう」


A「どうして？」


「ずっと好きな人いるから」



そう言うと、言葉を詰まらせたA。
どうした？と顔を覗き込むようにすると




A「近いよ〜笑…ってそうなんだ。かっこいいから行けるよ！応援してる！」


「もう叶わねーの」


A「そんなの分かんないよ！頑張ってみないと！」


「じゃー頑張りますよ」




そう言うと、行ける行ける！
って言うけどほんとかよ。お前なんだぞ。

って言葉も俺の口から発することはなく消えていく。




A「あ、結婚したけど、まだ荷物実家だからさ引越し手伝ってくれない？笑」


「なんで俺が」


A「翔太カリスマ店員だから引っ張りだこなの〜」


「休みの日なら考えてやるよ」


A「まじ！やったぁ！翔太ー！良いって！」



そう言いながら喜ぶA。
可愛いなと思いつい見つめる。
すると、Aの目線の先から近づいてくる翔太さん。



翔太「蓮さん、ありがとうございます。
本当に申し訳ないです」


A「いーの。蓮は弟だもん」


「ちげーだろ笑｣


翔太「ほんと仲良いんですね笑」


「まあ、ずっと一緒ですし」


A「良いだろー！翔太！」


翔太「はいはい、羨ましいよ。
ちょっと蓮さんと話してもいい？」


A「おっけー！楽しんで！」





そう言うと、こっち。
と言うように俺に背を向けて歩く翔太さん。

連れてこられたのは、会場の外。






翔太「蓮さん、Aのこと好きでしょ？」








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