本気を出さないボーダー隊員【ワールドトリガー】

４１話 ページ42

『ボーダーのみなさんこんばんは！海老名隊オペレーター武富桜子です！』


 元気な女の子の声が会場いっぱいに広がる。


『B級新シーズン開幕！初日・夜の部を実況していきます！本日の解説者は・・・・』


 と武富さんが紹介したのは「オレのツイン狙撃見た？」でおなじみの嵐山隊の佐鳥と今日がB級デビュー戦の玉狛第二の三雲隊隊長、三雲くんだ。因みに私は佐鳥のおなじみセリフ今知った。お前普段そんなこと言ってんの？


『三雲隊長はおケガで今日はお休みとのことなので解説席にお越しいただきました』


 大変だな、三雲くん。まだケガが完治していないのに解説者として出席されるなんて・・・。しかも彼今日がデビュー戦なんでしょ？解説席にいていいのか・・・？
 武富さんのフリで佐鳥がB級ランク戦の説明をする。(詳しくは番組のHPで)


「今日のランク戦は玉狛第二と吉里隊、間宮隊か・・・」


 うん、知らない。


『三人部隊の吉里・間宮隊に対して玉狛第二は数の上で不利ですが、三雲隊長はどう思われますか？』
『あ・・・・、大丈夫だと思います』


 三雲くんのその言葉はすぐに結果が出た。
 大きなスクリーンでは白い子が吉里隊の三人の首を斬っていた。くそはえぇ・・・・。


『！！？は！！？早い！！！吉里隊があっと言う間に全滅！？玉狛第二の空閑隊員！B級下位の動きじゃないぞ！？』


 確かあの子入隊式の時、めっちゃ早くバムスター倒した子だ。そして私の心を折れかけたところまでの実力を見せた子だ。うわぁ・・・・、玉狛第二のおっかね。

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