本気を出さないボーダー隊員【ワールドトリガー】

３３話 ページ34

大型ショッピングセンターでCDも買い、化粧品も買った。少し遅めのお昼にフードコーナーでパスタを食べる。すると、備え付けの大型テレビからボーダーの記者会見が流れている。フードコーナーにいるお客さんもテレビに釘付けだ。


記者会見の内容は先日の大規模侵攻でのこと、ボーダーの上層部勢ぞろいだ。すげぇ。ボーダー側は最高の結果だと言うが実際に被害はでている。しかもボーダー側では死者もでているし、訓練生が行方不明だ。最高の結果だろうが、マスコミたちはとにかくボーダーを叩きたいんだろう。


「ボーダーすごい言われ様だな」
「市民を守るために動いたのにね」


私の近くに座っている男女二人がテレビを見て呟く。
マスコミたちは訓練生の話を持ち出した。なぜ訓練生には緊急脱出をつけないのか、と。それに、えっと・・・。あの・・・、開発部のお偉いさんが「トリガーの数が足らんからに決まっとろう！全員に付けられるもんならつけとるわい！」とマスコミに怒鳴っていた。緊急脱出のトリガーを作るのにお金と材料と人手がいるそうだ。し、知らなかった・・・。


そして話は先月上旬に起こったどこかの中学に近界民が現れた事件になった。あぁ、三雲くんのことか。これも栞に聞いた話である。規則をやぶって訓練生がトリガー使ったことだ。あーぁ、三雲くんが悪者に仕立て上げられてるじゃん。と、その時。






「あ、・・・・」






記者会見に三雲くん登場。おいおい、お前なにしてるんだー。そしていつ目が覚めたんだ・・・。

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