本気を出さないボーダー隊員【ワールドトリガー】

３話 ページ4

「ハウンド」


 と瓦礫の隙間に向かって放つ。そばに行って瓦礫をどければ小さいトリオン兵。しかも三匹。よし、３ポイント獲得。ポイっと自分の背後にある袋の中に投げる。その袋の中には同じようなトリオン兵がいくつも入っている。
 このトリオン兵の名前は「ラット」というもの。なんでも人間からトリオン兵を少しずつ奪い取り近界民が行き来する黒い穴、門(ゲート)を開くそうだ。なのでここ最近、市街地など誘導装置が発生していないエリアにトリオン兵が出てきたんだ。き、貴様か・・・・。


 そして今、ボーダー隊員一斉でラットの駆除をしている。私もB級たちと共に駆除に参加。あちらの世界も変な物送ってきやがって・・・・。と思いながらハウンドをぶっ放す。今日私休みだったんだぞコラ。イベント最終日なんだよふざけんな！今日家に帰ってやっていればポイント素材ゲットできたんだよ。このラットポイントと変えてくれないかな・・・。


「これでこの辺はラスト」


 自分が担当したエリアは無事に終わった。回収班にさっさと袋を渡し猛ダッシュで帰った。私のイベントっ！！



『現在、メンテナンス中』



 あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッッッ！！！！・・・・・オー、ノー。
 間に合うかな？ギリギリ行けるだろー、・・・無理だった。




「ピットだが、ラビットだが知らねぇがよくも私のポイントを・・・・」



 許さん・・・・・。
 と、その時、LINEから通知が。見ると、ボーダーにいる数少ない友人からだ。



『明日の任務変わって』



　まかせろ、暴れてやる。イベントの恨み、忘れるなよ。近界民共・・・・。

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