本気を出さないボーダー隊員【ワールドトリガー】

１３話 ページ14

「それでなんですか、誰ですか、帰っていいですか？」
「えぇ、・・・・・」


 えぇ、と言いたいのはこっちだ良いから離してほしい。


「俺の名前は迅悠一。S級隊員の実力派エリートだよ」


 いらない情報まで頂いた。


「それでその自称実力派エリートさんがこんな下級B級隊員に何の用ですか、というか腕離せや」
「口悪いね」


 と言って離してくれた。よし、逃げよう。


「待って待って」
「なんなんですか」
「頼みがあるんだよ、君に」
「え、こんな下級B級隊員にですか？」
「君さ、本当は強いんだろ？何で隠すの」
「質問を質問で返すのやめてくれます？」


 はぁ・・・。とため息をつかれた。おいおいため息をつきたいのはこっちなんですけど。


「もうすぐ大規模侵攻がやってくる」
「へぇ」
「へぇって、ここ驚くところなんだけど」
「すみません。で、それがどうしたんですか？」
「その大規模侵攻で君に動いてほしいことがあるんだ」
「えーーーーーーーー」
「そんなに嫌そうにしなくても・・・・」
「私あなたのこと名前くらいしか知らないんで、そんな人の頼み事を、はいそうでか、って受けれるわけ」
「そうだよな〜」
「と、言うことなのでさようなら」
「待って待って」


 なんだこの人めっちゃ引き止めるじゃん。


「俺の頼みを聞いてくれたら、そうだな・・・・。君は強いのを隠してることを黙っててあげる」
「・・・・・・要件は？」

 ・・・・仕方ないので聞きましょう。YesNoはその後決める。

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