episode27 ページ27
あの後包帯をぐるぐると大袈裟に巻かれて点滴を打たれ、そのままトントンが繋がれているベッドに転がされた。
si「はい、次はトントンね〜。大丈夫やでAちゃんおるし別に変な事せんから」
tn「い、言ったな！」
si「じゃAちゃん、紐解いてあげて」
「あ、はい」
ベッドと車輪に繋がっていた紐を解いてやると、トントンは渋々といった感じに顔を歪めながらペ神さんの近くへと車椅子を動かした。
ぺ神さんはそんなトントンに苦笑しながらペンと紙を取り出す。
si「グルッペンから聞いたで。足痛むんやろ」
tn「いや、別にずっと痛むわけやない。ぺ神が前に言ってた周期的にくる痛みを大袈裟にあいつが言っただけや」
si「痛むんならちゃんと言ってよ、痛み止め出すんやから。取り敢えずいつ痛んだのか覚えてる限り教えて」
tn「ええっと、さっきと、2日前と…」
彼らのやり取りをボーッと聞きながら、私はぺ神さんによって剥き出しにされたトントンの足を見た。
3ヶ月以上たったためか断端の外傷はそこまで酷くないが、やはり痛々しい。
膝上あたりの太腿から先が無くなった彼の足に記憶の中の元気に駆け回る彼を思い出して胸が苦しくなった。
si「見た目は治ってるように見えても、実際外側だけの組織が綺麗になっただけやから、中の組織が治るまでもうちょいかかるやろな。取り敢えず1日3回食後に痛み止めをしっかり飲むんやで」
tn「へいへい」
げんなりとした顔でぺ神さんに返事をしながらトントンは紙に包まれた処方箋を受け取った。そしてそのまま私が寝てるベッドの近くへ車椅子を移動させたところで、ぺ神さんがガシッとトントンの肩を掴んだ。
si「………ちょっとトントン。何居座ろうとしてんの、仕事やり残してるって言ってたやん。用ないならはよ戻ったら？僕Aちゃんと今後の事話したいんやけど」
tn「ええやん別に俺おっても」
si「はぁ、仕事溜まってまたぶっ倒れても知らないよ」
ぺ神さんは諦めたようにため息をつくと、トントンの車椅子を少しどかしてベッドの近くに椅子を持ってきた。
硬いところに慣れてしまっていたせいか、柔らかいベッドがどうしても居心地が悪く感じ、体を起こそうとすると「Aちゃん」とぺ神さんにたしなめられて、私は諦めてぽすりと体をベッドへ沈めた。
この3日間の過ごし方、食事、薬、風呂、トイレ、色々な事をぺ神さんから聞いていると、飄々とした聞き覚えのある声が入口の方から聞こえてきた。
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蛇狐(プロフ) - イチゴダイスキさん» へへへ、ありがとうございます！(神様では)ないです。 (2020年12月13日 15時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴダイスキ - え？え？え？神様ですか？そうですね？なんでこんな神作品作れるですか！！もう無理好キィ(鼻血) (2020年12月12日 20時) (レス) id: f02fd4c99a (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - ゼネヴァンスさん» ありがとうございます！これからも隻脚をどうぞ宜しくお願いします！v (2020年8月10日 1時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
ゼネヴァンス(プロフ) - お気に入り1000人以上になりましたね！！！おめでとうございますっ！！！！ (2020年8月10日 0時) (レス) id: d6da2f5e2e (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 紗稀さん» ひぇ……とてもありがたいお言葉ありがとうございます！読者さんや相互さんのお陰で成り立ってるようなものなので……笑 頑張って更新していきます！v (2020年8月9日 23時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年7月29日 17時
