おっすオラ霧咲 ページ2
満開の桜が咲き、花弁が足元に落ちる。
生暖かい風が吹き、髪がフワッとなびく。
耳を澄ませば眠っていた生き物たちの心地よい声が聞こえてくる。
そして、少女が1人、微笑みながら、新しい生活に胸をときめかせ、
門をくぐる_____________
そんな夢が、叶うことはなかった。
周りの木々は満開の桜。ではなく、緑色の木!緑しかない!!
地面には踏まれた桜の花弁がへばりついてるし、
生暖かい風なんかひとつも吹かず、ただただ暑い風が制服を汗で濡らす…
耳を澄まさなくても、というか耳を塞ぎたいくらいのうるさいセミやら虫やらの鳴き声。上を向けないくらいの眩しい太陽。
まるで砂漠だ。
私は家庭の事情でこっちの中学校に転校してきた。
しかし、よりによって春を通り越し夏の初めとは…
もう嫌だぁああああああ!!!!!
私。霧咲彩芽は、猫背で汗をダラダラと流しながら門をくぐった。
えーと…職員室に行けばいいんだよね
とりあえず校内に入るか。
「………ひっっろ」
いや広すぎでしょ。迷路かよ。
前の学校も広かったけどここはもっと広いんじゃない?
そして…………うん。
…………めっちゃ古そう。
いやね?失礼なことを言っているのはわかっているよ?
でもさ、
錆びてるとことかあるし、ヒビもあるし、クモの巣張ってるし、電気消えかけてるところもあるし、もうすでに消えてるところあるし、なにより静かすぎ。
人の気配さえしない。
……なにここ。
え、場所間違えた?もしかしなくても心霊スポットなのでは?
たたりが起こるのでは?
「……逃げた方がよいのでは?」
静かすぎてなんか怖くなってきた。
しかもなんか、
「寒いぃ…」
なんでこんな寒いの!?冷蔵庫の中にいるみたいに寒いよ!?
いや今のは嘘ですはい。大袈裟過ぎました。
冷蔵庫ほど寒くはない、でも寒い。
さっきまで超暑かったのに!!
クーラーとかついてないよね!?ここの学校どうなってんの!?
「……………どっちから来たんだっけ?」
暗いよ…暗いよ…え、暗いよ?
奥は先が見えないくらい真っ暗。
あれだよ、学校に幽霊が出てくるときの真っ暗な廊下。あれだよ。
この学校いつも電気消してんの?
そりゃあ電気代とかかかるけども。
いくらなんでも電気付いてなさすぎじゃない?夜の学校並みに暗いよ!!
まさかほんとに心霊スポットなの?……心臓バクバク言ってんだけど!
- 金 運: ★☆☆☆☆
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あずきいろ
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白姫 零 - 麦カケさん» ありがとうございますっ!初めてコメントを貰ったので凄く嬉しいです!これからも頑張ります!! (2020年12月26日 13時) (レス) id: 79918d1980 (このIDを非表示/違反報告)
麦カケ(プロフ) - 初めまして、こんばんは。とても面白いです!特にコンビニで迷子と、おにきりがサイコパスな雰囲気を漂わせているって言うのが好きです!元気貰いたい時はこちらの作品を読むようにします。作者様のペースで無理せず更新頑張ってください! (2020年12月15日 0時) (レス) id: ea0439ca7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白姫 零 | 作成日時:2020年12月8日 0時