第三百八十三訓 ページ5
『お嬢さん！大丈夫かい？お嬢さん！』
女性を助け起こして呼び掛ける。
女性は、整った顔立ちをしていた。金の縁取りの白い制服？を着ていて青みがかった黒髪は綺麗にパッツンに斬られている。
(？…この制服、白いけれど真撰組のに似ているな…しかも何処かで見た事が)
「……ん、」
『あっ、起きたかい？』
思案していると、女性が目を覚ました。
女性の目は赤かった。綺麗だが、どこか死んでいて…ハイライトが無かった。
「………誰？」
『！あ、あぁ…私は暁A。君はここで倒れていたのだけれど…大丈夫？』
「………、」
何も答えない女性。
だが、その代わりに。
＿＿＿＿＿＿グゥゥ〜ッ、
『え』
女性のお腹から盛大な音がなった。
………どうやらお腹が空いているらしい。
(倒れていた理由は飢餓、ってとこかな)
丁度良い。自分へのお土産、とか言ったけれど量が少し多いかもと思っていたし。
『……君の名前は？』
「………名前？」
『えっ！？』
何その反応！？名前知らないの！？自分の呼び名だよ！？
「あぁ、呼び名の事……今は今井信女と呼ばれてる」
『信女ちゃんね。ふふ、いい名前だ……それで、君はお腹が空いているのかな？』
「………うん」
信女ちゃんは無表情のままコクリと頷いた。
信女ちゃん、全く表情筋動かないな…冷たい雰囲気って表情からなのかも。あ、それより本題本題。
『じゃあ、ハイ。多いと思っていたしあげちゃう』
ニコ、と笑いながら後ろに持っていたドーナツの箱を信女ちゃんに差し出した。甘い香りが広がる。
信女「…………え、ドーナツ？？」
『うん』
信女「………食べても、良いの」
『うん』
私が許可を出すと、信女ちゃんは凄いスピードでドーナツを食べ出した。
その勢いたるや此方がスッキリする程。
どこか目がキラキラしているし、ドーナツ好きだったりするのかな？
ー
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どどん - とっても面白くて何度も読み返してます！そして小説の更新お疲れ様です。失礼ながら私夢主の絡んだ百合大好きでして…お時間あったら信女ちゃんとの絡みが読みたいです！図々しくてすみません。 (2022年8月4日 4時) (
レス) id: fc656b568c (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 夢花さん» わかるぅぅぅ土方さん良いよねぇ……書いてて楽しい。 (2021年5月9日 21時) (レス) id: 2209f9ef43 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - あっ…土方さん…すこ…推せるわ… (2021年5月9日 21時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん(プロフ) - こちらこそリクエスト答えてくれてありがとうございます！とても嬉しいです！ (2021年4月14日 22時) (レス) id: ebf93dd213 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - おけです！ぱっつぁんですね、頑張ります！バラガキ篇も頑張りましたー！！これからも宜しくお願いします！ (2021年3月22日 22時) (レス) id: ac88d92ae3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：実珠
| 作成日時：2021年3月3日 13時
