一緒に寝る話 3 ページ29
事の経緯を思い出して、くらりと視界というか頭が揺れた気がした。未だに困ったような顔を浮かべるジャーファルに、童顔だね、なんて場違いなことをいつかの冷静になった思考が声をあげたが、残念。今回の君の役割は現実逃避だったらしい。
「あの、それでですね、A」
「ア、ハイ」
思わず返事がカタコトになってしまったが見逃してほしい。靄が吹き飛んだとはいえ、頭は混乱して突然のことにしっかりした反応を返さない。
……いやまあカタコトってことを除けばちゃんとした返事なんだけどさあ。
「私、仕事があるので……」
へらり、とやっぱり困った笑顔を浮かべる。
「手を、離してもらってもいいですか?」
言われた途端、三秒ほど空白があって。言われたことと自分の今の現状と微睡んで夢うつつだった時の記憶が蘇って、顔が一気に熱くなった。
僕が羞恥に顔を赤く染めて叫ぶまで、あとーーーー。
「ごめん忘れて本当ごめんごめんごめん」
「いやあの……A? 気にしないで大丈夫ですよ? A?」
「まってまってむりむりむりむり……っていうか、え、あれ……? いつから起きてたの?」
「えっ……いやー、それはっ、あのー……」
「なんだよ」
「あーっと…………君が私の服を握ったあたり、です、かね」
「なんでそんなピンポイントで起きてんだよおおおおおお!!」
『(ジャーファルと)一緒に寝る話』
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みかん(プロフ) - 了解しました!続きも楽しみに気長に待ってます! (2019年5月28日 13時) (レス) id: 7884fe9a14 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - あいさん» お待たせ致しました。リクエスト作品が出来上がりましたのでお伝え致します……! (2019年5月28日 10時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - みかんさん» 申し訳ありません、先に白龍の分ができあがりましたのでこちらを先に公開致します。続きはもう少々お待ちください……! (2019年5月28日 10時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - あいさん» 了解です! 他のリクエストも消化しつつになるので少し遅れますが、ご了承くださいませ…… (2019年5月1日 14時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
あい - そうだったのですかこちらこそすみません (2019年5月1日 11時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年3月1日 2時